コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2
インタフェースにQoS情報としてQoSキューリスト情報,ポート帯域制御および廃棄制御を設定します。装置当たり最大384エントリ作成できます。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定・変更
- qos-queue-list <Name>
- >>移行モード:qos-queue-list
- 情報の削除
- delete qos-queue-list <Name>
- 情報の表示
- show qos-queue-list [<Name>]
[サブコマンド入力形式]
- 情報の設定・変更
- { priority | round_robin | llq+3wfq <Rate1>% <Rate2>% <Rate3>% }
- { max_queue_number_2 | max_queue_number_4 | max_queue_number_8 }
- 情報の削除
- delete { priority | round_robin | llq+3wfq }
- delete { max_queue_number_2 | max_queue_number_4 | max_queue_number_8 }
[モード階層]
qos-queue-list
[パラメータ]
- <Name>
- キューリスト名称を設定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
表示以外は省略できません。
- 値の設定範囲
使用可能な文字列は先頭が英字の14文字以内の英数字です。
[サブコマンド]
- {priority | round_robin | llq+3wfq <Rate1>% <Rate2>% <Rate3>%}
- レガシーシェーパモードを指定します。
- priority
- 完全優先で動作します。物理ポート当たり8キュー。複数のキューにパケットが存在する場合,優先度の高いキュー番号からパケットを常に送信します。
- round_robin
- ラウンドロビンで動作します。物理ポート当たり8キュー。複数のキューにパケットが存在する場合,順番にキューを見ながらパケットを送信します。キュー長にかかわらず,パケット数が均等になるように制御します。
- llq+3wfq <Rate1>% <Rate2>% <Rate3>%
- LLQ+3WFQで動作します。最優先キュー付きの,重み付き帯域均等制御です。LLQ(キュー4)にパケットが存在する場合,該当パケットを最優先で送信します。LLQが使用していない残りの帯域を,キュー1〜3に設定した<Rate>%に応じてパケットを送信します。なお,<Rate>の後ろに付く1〜3の番号は,キュー番号を意味します。
- 値の設定範囲
<Rate>:1〜100
<Rate1> + <Rate2> + <Rate3> ≦ 100を満たすように設定してください。
- 本サブコマンド省略時の初期値
priority
- { max_queue_number_2 | max_queue_number_4 | max_queue_number_8 }
- インタフェースを作成する最大キュー数を設定します。
- なお,レガシーシェーパモードが「llq+3wfq <Rate1>% <Rate2>% <Rate3>%」の場合,本サブコマンドは設定できません。
- max_queue_number_2:最大キュー数が2
- max_queue_number_4:最大キュー数が4
- max_queue_number_8:最大キュー数が8
- 本サブコマンド省略時の初期値
max_queue_number_8
[入力例]
- 情報の設定
(config)# qos-queue-list Q1 [qos-queue-list Q1] (config)# llq+3wfq 1% 9% 90% [qos-queue-list Q1] (config)# exit (config)# qos-queue-list Q2 [qos-queue-list Q2] (config)# priority [qos-queue-list Q2] (config)# max_queue_number_4 [qos-queue-list Q2] (config)# exit (config)# show qos-queue-list qos-queue-list Q1 llq+3wfq 1% 9% 90% qos-queue-list Q2 priority max_queue_number_4 (config)#- 情報の変更
(config)# show qos-queue-list Q1 qos-queue-list Q1 llq+3wfq 1% 9% 90% (config)# qos-queue-list Q1 [qos-queue-list Q1] (config)# llq+3wfq 10% 10% 80% [qos-queue-list Q1] (config)# exit (config)# show qos-queue-list Q1 qos-queue-list Q1 llq+3wfq 1% 9% 90% (config)# show qos-queue-list Q2 qos-queue-list Q2 priority max_queue_number_4 (config)# qos-queue-list Q2 [qos-queue-list Q2] (config)# max_queue_number_8 [qos-queue-list Q2] (config)# exit (config)# show qos-queue-list Q2 qos-queue-list Q2 priority max_queue_number_8 (config)#- 情報の削除
(config)# show qos-queue-list qos-queue-list Q1 llq+3wfq 10% 10% 80% qos-queue-list Q2 priority max_queue_number_8 (config)# delete qos-queue-list Q1 (config)# show qos-queue-list qos-queue-list Q2 priority max_queue_number_8 (config)#
[関連コマンド]
qos-interface
[注意事項]
- QoSインタフェース情報で使用中のQoSキューリスト情報は削除できません。
- IPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報,MPLS情報の変更を行い,applyコマンドを実行していない場合,本コマンドを入力するとコマンドの実行前にapplyコマンドを自動で実行し,変更したIPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報,MPLS情報が運用に反映されます。
- メモリ上に記憶しているランニングコンフィグレーションを変更した場合,変更したインタフェースが再起動します。ネットワーク経由でログインしている場合はご注意ください。
- NE1G-48Tは,LLQ+3WFQをサポートしません。
- WFQの設定(<Rate1>,<Rate2>,<Rate3>)は比率の指定となります。使用可能帯域が100Mbit/sの条件でRate1=1%,Rate2=9%,Rate3=90%と設定し全キューで通信を実施している場合,Rate1=1Mbit/s,Rate2=9Mbit/s,Rate3=90Mbit/sで通信を行いますが,Rate3での通信がないときには,Rate1=10Mbit/s,Rate2=90Mbit/sの比率で通信を行います。
- レガシーシェーパモード変更または最大キュー数変更による使用キュー数に変更が発生した場合,変更が完了するまではフロー制御のポリシリングの帯域に揺らぎが発生したり,期待するキューイングが行われない場合があります。
- 階層化シェーパ機能付きNIF(NE1GSHP-4S,NE1GSHP-8S)には本定義は設定できません。
- QoSインタフェース情報で使用しているQoSキューリスト情報の「レガシーシェーパモード」,「最大キュー数」のパラメータを追加,変更,削除した場合,当該インタフェースが一度ダウンして再度アップします。なお,レガシーシェーパモード「llq+3wfqモード」の<Rare>%は対象外です。
- 最大キュー数を変更した場合,出力優先度の設定とキューイングされるキューの対応が変わります。最優先キューにユーザパケットがキューイングされると,ネットワーク制御パケットの遅延および廃棄が発生する可能性がありますのでご注意願います。なお,最大キュー数の設定に対する出力優先度とキューイングされるキューの対応については,「解説書 Vol.2 1.6(1) フローに基づく優先度決定」を参照してください。
- メモリ上に記憶しているランニングコンフィグレーションを変更した場合,変更内容によりLineなどが自動で初期化される場合があります。変更したときにキューイングしたパケットが残っている場合,すべて吐き出す処理を行います。パケットの吐き出し処理中は,新たなパケットをキューイングできません。パケットの吐き出し処理が終了すると,サブコマンドの変更が反映されます。ネットワーク経由でログインされている場合はご注意ください。変更に伴う初期化の影響範囲(当該qos-queue-listがqos-interfaceに定義されている場合だけ有効)を次の表に示します。
表2-1 qos-queue-list変更に伴う初期化の影響範囲
項番 項目 コンフィグレーションサブコマンド サブコマンド変更時の影響 通信への影響 初期化部位 1 レガシーシェーパモード priority 他のモードからpriorityに変更した場合 あり 変更したLine 2 round_robin 他のモードからround_robinに変更した場合 あり 変更したLine 3 llq+3wfq 他のモードからllq+3wfqに変更した場合 あり 変更したLine 4 <rate>変更時 なし 5 最大キュー数 max_queue_number_2
max_queue_number_4
max_queue_number_8設定・変更・削除時 あり 変更したLine - 当該回線で設定したレガシーシェーパモード(スケジューリング)が使用できない場合,運用ログメッセージが表示されます。使用可能なレガシーシェーパモード(スケジューリング)については,「解説書 Vol.2 1.9 NIF種別とQoS制御機能との対応」を参照してください。
- リンクアグリゲーション,リンクアグリゲーション内のTag-VLAN連携回線に属するポートに対してスケジューリングを設定する場合は,該当インタフェースに属するすべてのポートを同じスケジューリングにしてください。
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