コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1
本コマンドはマルチキャストルーティングプロトコルDVMRPに関する動作情報を設定します。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定・変更
- dvmrp [{ yes | no }]
- >>移行モード:dvmrp
- 情報の削除
- delete dvmrp
[サブコマンド入力形式]
- インタフェース情報の設定・変更
- interface <IP Address>...
- >>移行モード:dvmrp interface
- インタフェース情報の削除
- delete interface <IP Address>...
[モード階層]
dvmrp └─ dvmrp interface
[パラメータ]
- { yes | no }
- DVMRPを使用するかしないかを指定します。yesを指定した場合,dvmrp interfaceコマンドでenable設定したインタフェースでだけDVMRPが動作します。dvmrp interfaceコマンドでインタフェースを指定していない場合は,DVMRPが動作しません。
- 本パラメータ省略時の初期値
yes
- 値の設定範囲
yesまたはnoです。
[サブコマンド]
- interface <IP Address>...
- DVMRPを動作させるインタフェースのIPアドレスを指定します。当該インタフェースがブロードキャスト型の場合は当該インタフェースのIPアドレスを設定します。ポイント−ポイント型の場合は当該インタフェースに接続する相手装置のインタフェースのIPアドレスを設定します。
- 「情報の削除」で本サブコマンドを指定した場合,当該インタフェース情報に複数のIPアドレスが指定されている場合は,指定IPアドレスを削除します。また,当該インタフェース情報に一つのIPアドレスしか指定されていない場合は,当該インタフェース情報を削除します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
<IP Address>に個別のインタフェースを示すIPアドレス(ドット記法)を指定します。<IP Address>...では,複数のIPアドレスを指定できます。全インタフェースを示すall指定はできません。
[入力例]
- 情報の設定
- DVMRP共通情報の設定
- DVMRPを「使用する」に設定します。
(config)# dvmrp yes [dvmrp] (config)# exit (config)# show dvmrp dvmrp yes (config)# apply (config)#
- DVMRPインタフェース情報の設定
- 複数のインタフェースを持つルータで,インタフェース172.16.178.1と172.16.179.1だけでDVMRPを動作させます。
(config)# show dvmrp dvmrp yes (config)# dvmrp [dvmrp] (config)# interface 172.16.178.1 [dvmrp interface 172.16.178.1] (config)# enable [dvmrp interface 172.16.178.1] (config)# exit [dvmrp] (config)# interface 172.16.179.1 [dvmrp interface 172.16.179.1] (config)# exit [dvmrp] (config)# exit (config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 (config)# apply (config)#- 情報の変更
- DVMRP共通情報の変更
- DVMRPを「使用しない」に変更します。
(config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 (config)# dvmrp no [dvmrp] (config)# exit (config)# show dvmrp dvmrp no interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 (config)# apply (config)#
- DVMRPインタフェース情報の変更
- DVMRPを「使用する」に変更し,インタフェース172.16.179.1のメトリックの値を2に変更します。
(config)# show dvmrp dvmrp no interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 (config)# dvmrp yes [dvmrp] (config)# interface 172.16.179.1 [dvmrp interface 172.16.179.1] (config)# metric 2 [dvmrp interface 172.16.179.1] (config)# exit [dvmrp] (config)# exit (config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 metric 2 (config)# apply (config)#- 設定情報の表示
DVMRP情報を表示します。
(config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 178.16.180.1 enable interface 172.16.179.1 metric 2 (config)#- 設定情報の削除
DVMRPのインタフェース178.16.180.1を削除します。
DVMRP情報を削除します。
(config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 178.16.180.1 enable interface 172.16.179.1 metric 2 (config)# dvmrp [dvmrp] (config)# delete interface 178.16.180.1 [dvmrp] (config)# exit (config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 metric 2 (config)# apply (config)#
(config)# show dvmrp dvmrp yes interface 172.16.178.1 enable interface 172.16.179.1 metric 2 (config)# delete dvmrp (config)# apply (config)#
[関連コマンド]
igmp(IGMP情報)
multicast(Multicast情報)
apply(ルーティングプロトコルコンフィグレーション反映)
[注意事項]
- system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。
- DVMRPはインタフェース情報を設定したインタフェースでだけ動作します。インタフェース情報を指定していないインタフェースではDVMRPは動作しませんので注意してください。
表17-7 DVMRPの設定と動作
項番 DVMRP情報 DVMRP動作 DVMRPの指定 インタフェース情報 1 no 設定あり/なし しない(全インタフェース) 2 yes 設定あり enable/disableの設定に従う(当該インタフェース) 3 設定なし しない(全インタフェース) - DVMRPインタフェース情報の設定および変更で,同一インタフェースを重複して指定できません。
また,インタフェース名称をDVMRPインタフェースとしての指定もできません。
- 本コマンドはPIMネットワークでは使用しません。
- 本コマンドで定義できるDVMRPインタフェースの数は最大32です。また,enable指定のDVMRPインタフェース数の制限は32です。
- 「表17-3 IPマルチキャストのインタフェース種別」でマルチキャストがサポートされていないインタフェースではDVMRP情報の設定はしないでください。
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