コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1
[入力モード]
ospfモード
[入力形式]
- エリア情報の設定・変更
- backbone
- >>移行モード:ospf backbone
- area <Area Id>
- >>移行モード:ospf area
- エリア情報の削除
- delete backbone
- delete area <Area Id>
[サブコマンド入力形式]
- エリア情報の設定・変更(ospf areaモードだけ)
- { stub | nssa } [cost <Cost>]
- suppress-forwarding-address-type7to5
- エリア情報の削除(ospf areaモードだけ)
- delete { stub | nssa } [cost]
- delete suppress-forwarding-address-type7to5
- ネットワーク情報の設定・変更
- networks <Network>
- ネットワーク情報の削除
- delete networks [<Network>]
- インタフェース情報の設定・変更
- interface <Interface Address>...
- >>移行モード:ospf backbone interface
- >>移行モード:ospf area interface
- network <Network>
- >>移行モード:ospf backbone network
- >>移行モード:ospf area network
- インタフェース情報の削除
- delete interface <Interface Address>
- delete network <Network>
- 仮想リンク情報の設定・変更
- virtuallink neighborid <Host Address> transitarea <Area Id>
- >>移行モード:ospf backbone virtuallink
- >>移行モード:ospf area virtuallink
- 仮想リンク情報の削除
- delete virtuallink neighborid <Host Address> transitarea <Area Id>
[モード階層]
ospf ├─ ospf defaults ├─ ospf backbone │ ├─ ospf backbone interface │ │ └─ ospf bfd │ ├─ ospf backbone network │ │ └─ ospf bfd │ └─ ospf backbone virtuallink └─ ospf area ├─ ospf area interface │ └─ ospf bfd ├─ ospf area network │ └─ ospf bfd └─ ospf area virtuallink
[パラメータ]
- { backbone | area <Area Id> }
- 本装置が属するエリアを指定します。backboneを指定した場合,本装置はバックボーンエリア(エリアID 0.0.0.0)に属します。また,area <Area Id>の<Area Id>にはエリアIDを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
backboneまたはarea <Area Id>を指定します。<Area Id>にはエリアID(ドット記法,または0〜4294967295(10進数))を指定します。
[サブコマンド]
- { stub | nssa } [ cost <Cost> ](ospf areaモードだけ)
- バックボーンエリアでないエリアをスタブエリア,またはNSSAとして動作させる場合に指定します。costを指定した場合,デフォルトルートの経路情報をこのエリアに広告します。指定されたcostはデフォルトルートのコスト値として使用します。
- スタブエリアではAS外経路の広告を抑止し,NSSAではAS外経路の広告を制限します。あるNSSAには,他のエリアから学習したAS外経路は広告しません。また,NSSA内で学習したAS外経路は,スタブエリアでもなく,かつNSSAでもない他のエリアに広告します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
stub省略時の初期値はこのエリアがスタブエリアでないことを表します。nssa省略時の初期値はこのエリアがNSSAでないことを表します。cost省略時はデフォルトルートの経路情報を広告しません。
- 値の設定範囲
<Cost>には0〜65535(10進数)を指定します。
- suppress-forwarding-address-type7to5(ospf areaモードだけ)
- NSSAから学習したAS外経路をNSSAでない別のエリアへと変換して広告する際,転送先であるアドレスを引き継がないことを指定します。この際,フォワーディングアドレスに0.0.0.0を設定します。本サブコマンドは,NSSAの設定のあるエリアボーダルータでだけ有効です。エリアボーダルータでない場合,本サブコマンドは無効です。
- 本サブコマンド省略時の初期値
AS外経路のフォワーディングアドレスに,NSSAから学習したAS外経路のフォワーディングアドレスを転送先として引き継ぎます。
- 値の設定範囲
なし
- networks <Network>
- エリア内のネットワークを指定します。networksはエリアの範囲を表し,指定した範囲に一致する経路情報はエリア間の経路情報として他のエリアに広告しません。その代わりに,指定した範囲をサマリーリンク状態広告として他のエリアに広告します。このサブコマンドは,エリア間を伝搬する経路情報量を削減するのに有用です。
- 本サブコマンド省略時の初期値
個々のネットワークをサマリーリンク状態広告として広告します。
- 値の設定範囲
<Network>は次の三つの形式のどれかで指定できます。また,コマンドを複数回投入すると,複数のネットワークを指定できます。ただし,同一ネットワークを重複して指定できません。
<Network> := { <IP Address> mask <Mask> [restrict] | <IP Address> masklen <Len> [restrict] | <IP Address> / <Len> [restrict] }
- <IP Address> mask <Mask>:
- IPアドレス<IP Address>およびマスク<Mask>で示される範囲のネットワーク。<IP Address>,<Mask>はドット記法で指定してください。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。
- <IP Address> masklen <Len>:
- <IP Address> / <Len>:
- IPアドレス<IP Address>およびマスク長<Len>で示される範囲のネットワーク。<IP Address>はドット記法で,<Len>はマスク長(0〜32:10進数)で指定してください。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。
- restrict
- 当該ネットワークの情報をサマリーリンク状態広告として他のエリアに広告しないことを指定します。
- interface <Interface Address>...
- 本サブコマンドは,エリアに属するインタフェースのインタフェースアドレスを設定します。インタフェースアドレスは,該当インタフェースがブロードキャスト型の場合,該当インタフェースのIPアドレスを設定します。ポイント−ポイント型の場合,該当インタフェースに接続する相手装置のインタフェースのIPアドレスを設定します。
- 「情報の削除」で本サブコマンドを指定した場合,当該インタフェース情報に複数のIPアドレスが指定されている場合は,指定IPアドレスを削除します。また,当該インタフェース情報に一つのIPアドレスしか指定されていない場合は,当該インタフェース情報を削除します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
なし(省略不可)。ただし,network<Network>でエリアに属するインタフェースを指定する場合,省略可能。
- 値の設定範囲
<Interface Address>にはすべてのインタフェースを示すallまたは個々のインタフェースを示すIPアドレス(ドット記法,インタフェース,または最大15文字のホスト名称)を指定します。<Interface Address>...では,複数のIPアドレスを指定できます。allおよび個別のIPアドレスを共に指定した場合,当該インタフェースに対しては個別指定の情報が優先されます。また,allで指定があり,個別で指定がないパラメータについては,個別にもallの指定が反映されます。個別指定で同一インタフェースを重複して指定できません。
- network <Network>
- エリアに属するインタフェースをネットワーク・アドレス形式で設定します。<Network>はアドレスの範囲を表し,指定した範囲に一致するインタフェース・アドレスを持つインタフェースがOSPFインタフェースとして動作します。
- インタフェースがブロードキャスト型の場合,該当インタフェースのインタフェース・アドレスをチェック対象とします。ポイント−ポイント型の場合,該当インタフェースに接続する相手装置のインタフェース・アドレスをチェック対象とします。interfaceサブコマンドで個別にインタフェース情報を指定した場合は,interfaceサブコマンドで指定した情報が有効となります。また,インタフェース・アドレスが複数のnetwork指定に一致する場合は,マスク長の最も長いnetwork指定の情報が有効となります。
- 本サブコマンド省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
<Network>は次の三つの形式のどれかで指定できます。また,コマンドを複数回投入すると,複数のネットワークを指定できます。
<Network> := { <IP Address> mask <Mask> | <IP Address> masklen <Len> | <IP Address> / <Len> }
- <IP Address> mask <Mask>:
- IPアドレス<IP Address>およびマスク<Mask>で示されるアドレス範囲。<IP Address>,<Mask>はドット記法で指定してください。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。
- <IP Address> masklen <Len>:
- <IP Address> / <Len>:
- IPアドレス<IP Address>およびマスク長<Len>で示されるアドレス範囲。<IP Address>はドット記法で,<Len>はマスク長(0〜32:10進数)で指定してください。また,<IP Address>の<Mask>範囲外のビットは0としてください。
- virtuallink neighborid <Host Address> transitarea <Area Id>
- 本サブコマンドは,仮想リンクでの相手ルータのルータIDおよび通過エリアのエリアIDを設定します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
<Host Address>にはルータID(ドット記法,またはホスト名称)を指定します。また,<Area Id>には,エリアID(ドット記法,または1〜4294967295(10進数))を指定します。
[入力例]
「ospf」の[入力例]を参照してください。
[注意事項]
- system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。
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