コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1
ルータ広告情報を設定します。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定・変更
- ra { yes | no }
- >>移行モード:ra
- 情報の削除
- delete ra
[サブコマンド入力形式]
- 情報の設定
- interface {<Interface Name>... | all}
- >>移行モード:ra interface
- 情報の変更
- interface <Interface Name>...
- 情報の削除
- delete interface {<Interface Name>...| all}
[モード階層]
ra └─ ra interface └─ra interface prefix
[パラメータ]
- { yes | no }
- ルータ広告を使用するかしないかを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
yes(ただし,raコマンドを入力しない場合の初期値はnoです)
[サブコマンド]
- interface {<Interface Name>... |all}
- ルータ広告を行うインタフェースをインタフェース名で指定します。
- 本サブコマンド省略時の初期値
なし(省略不可)
- 値の設定範囲
IPv6アドレスの設定されている全インタフェースを示すallまたは個別のインタフェースを示すインタフェース名を指定します。<Interface Name>...では複数のインタフェースを指定できます。ただし,すでに設定されているインタフェース情報へインタフェースを追加できません。すでに設定されているインタフェース情報を変更する場合,設定されている順番でインタフェース名を指定して情報を変更してください。上記以外で設定済みのインタフェース名を重複して指定しないでください。
[入力例]
- コンフィグレーションの設定
- インタフェース情報の設定
- インタフェース名Department1にRAインタフェース情報(最大送信間隔時間800,リンクMTU値1400)を設定します。
(config)# ra yes [ra] (config)# interface Department1 [ra interface Department1] (config)# enable [ra interface Department1] (config)# max-interval 800 [ra interface Department1] (config)# link-mtu 1400 [ra interface Department1] (config)# exit [ra] (config)# exit (config)# show ra ra yes interface Department1 enable max-interval 800 link-mtu 1400 (config)#
- プレフィックス情報の設定
- インタフェース名Department1にプレフィックス情報(プレフィックス値3ffe:501:811:ff32::/64,最終有効期間432000秒)を設定します。
(config)# ra yes [ra] (config)# interface Department1 [ra interface Department1] (config)# prefix 3ffe:501:811:ff32::/64 [ra interface Department1 prefix 3ffe:501:811:ff32::/64] (config)# valid-lifetime 432000 [ra interface Department1 prefix 3ffe:501:811:ff32::/64] (config)# exit [ra interface Department1] (config)# exit [ra] (config)# exit (config)# show ra ra yes interface Department1 enable max-interval 800 link-mtu 1400 prefix 3ffe:501:811:ff32::/64 valid-lifetime 432000 (config)#- コンフィグレーションの変更
- インタフェース情報の変更
- インタフェース名Department1の最大送信間隔時間を1200秒に変更します。
(config)# ra yes [ra] (config)# interface Department1 [ra interface Department1] (config)# max-interval 1200 [ra interface Department1] (config)# exit [ra] (config)# exit (config)# show ra ra yes interface Department1 enable max-interval 1200 link-mtu 1400 prefix 3ffe:501:811:ff32::/64 valid-lifetime 432000 (config)#
- プレフィックス情報の変更
- インタフェース名Department1のプレフィックス値を3ffe:501:811:ff55::/64に変更します。
(config)# ra yes [ra] (config)# interface Department1 [ra interface Department1] (config)# delete prefix [ra interface Department1] (config)# prefix 3ffe:501:811:ff55::/64 [ra interface Department1 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64] (config)# valid-lifetime 432000 [ra interface Department1 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64] (config)# exit [ra interface Department1] (config)# exit [ra] (config)# (config)# show ra ra yes interface Department1 enable max-interval 1200 link-mtu 1400 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64 valid-lifetime 432000 (config)#- コンフィグレーションの表示
RA情報を表示します。
(config)# show ra ra yes interface Department1 enable max-interval 1200 link-mtu 1400 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64 valid-lifetime 432000 (config)#- コンフィグレーションの削除
インタフェース名Department1の情報(最大送信間隔時間,最終有効期間)を削除します。
(config)# ra yes [ra] (config)# interface Department1 [ra interface Department1] (config)# delete max-interval [ra interface Department1] (config)# prefix 3ffe:501:811:ff55::/64 [ra interface Department1 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64] (config)# delete valid-lifetime [ra interface Department1 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64] (config)# exit [ra interface Department1] (config)# exit [ra] (config)# exit (config)# show ra ra yes interface Department1 enable link-mtu 1400 prefix 3ffe:501:811:ff55::/64 (config)#
- プレフィックス情報の削除
- インタフェース名Department1のプレフィックス情報を削除します。
(config)# ra yes [ra] (config)# interface Department1 [ra interface Department1] (config)# delete prefix (config)# show ra ra yes interface Department1 max-interval 1200 link-mtu 1400 (config)#
- インタフェース情報の削除
- インタフェース名Department1のインタフェース情報を削除します。
(config)# ra yes [ra] (config)# delete interface Department1 [ra] (config)# exit (config)# show ra ra yes (config)#
- ra情報の削除
- 全RA情報を削除します。
(config)# delete ra (config)# show ra (config)#
[関連コマンド]
ip(IP情報),ip-address(IP情報),line(Line情報)
[注意事項]
- system config_update autoが定義されていない時に本コマンドを使用しコンフィグレーションの変更を行った場合は,applyコマンドを投入してください。
- interfaceサブコマンドによりインタフェース情報を設定した場合,ルータ広告はインタフェース情報を設定したインタフェースに対してだけ行われます。インタフェース情報を指定していないインタフェースではルータ広告は行われませんので注意してください。また,インタフェース情報未指定の場合はルータ広告はどのインタフェースでも行われません。
- interfaceサブコマンドによりallおよび個別のインタフェースを共に指定し,かつ同一のパラメータを指定した場合,当該インタフェースに対しては個別指定の情報が優先されます。ra interfaceコマンドによりallおよび個別のインタフェースを共に指定し,かつall側に対してだけあるパラメータを指定した場合,当該インタフェースに対しては個別指定のデフォルト値ではなくall指定の情報が優先されます。
- 当該インタフェースのIPv4およびIPv6アドレスが変更された場合,RAパケットが再送出されます。
- interfaceサブコマンドによって複数インタフェース名を同時に指定し,かつ該当する複数インタフェースのどれかにプレフィックス情報を指定した場合,該当する複数インタフェースすべてに同一のプレフィックス情報が適用されます。そのため,インタフェースに設定されているプレフィックスに加えraのプレフィックス情報にて指定したプレフィックスが該当する複数インタフェースすべてに広告されます。
- ポイント−ポイント型インタフェースに対してRA広告を行う場合,広告先端末がポイント−ポイント型インタフェースでのRA受信をサポートしているかどうかを確認してください。ポイント−ポイント型インタフェースでのRA受信をサポートしていない端末に対してRA広告を行いますと,その端末に障害が発生することがあります。
- RAコンフィグレーションを設定したインタフェースがUpした直後に"Cannot send RA for I/F (インタフェース名称)"というメッセージが数回表示されることがありますが問題ありません。
- ルータ広告を送信する最小間隔時間(min-interval)または最大間隔時間(max-interval)を設定する場合は,min-intervalとmax-intervalの総和が次に示す条件内になるように指定してください。
表10-1 min-intervalとmax-intervalの指定時間
ルータ広告を行う相手端末数 min-intervalとmax-intervalの総和 1000 20秒以上 2000 60秒以上 3000 135秒以上 4000 260秒以上 5000 460秒以上 6000 750秒以上 7000 1150秒以上 8000 1680秒以上
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