運用コマンドレファレンス Vol.1
PSPのメモリダンプ情報を採取します。
採取されたメモリダンプファイルは,CSU1またはMSU1で実行した場合はファイル名"psp01.cmd"で,CSU2またはMSU2で実行した場合はファイル名"psp02.cmd"で,コマンドが実行された系の"/usr/var/hardware"に格納されます。採取方法はマニュアル「トラブルシューティングガイド」を参照してください。
[入力形式]
dump [-f][-r] psp [<system>] [directory <directory>]
[入力モード]
一般ユーザモードおよび装置管理者モード
[パラメータ]
- -f
- 確認メッセージなしでコマンドを実行します。
- 本パラメータ省略時の動作
- 確認メッセージを出力します。
- -r
- 装置を再起動してメモリダンプを採取します。また,同時にファイル"rmdump"が"/dump0"に格納されます。ただし,PSPの動作状態がactive,standby以外で実行した場合は,装置を再起動しないでメモリダンプを採取します。
- なお,待機系システムから実行する場合は,本パラメータは指定できません。
- 本パラメータ省略時の動作
- 再起動しないでメモリダンプを採取します。
- <system>
- 二重化構成時のメモリダンプ採取対象となる系を指定します。
- standby
- 待機系システムのPSPのメモリダンプを採取します。
- active
- 運用系システムのPSPのメモリダンプを採取します。
- なお,待機系システムから実行する場合は,本パラメータは指定できません。
- 本パラメータ省略時の動作
- コマンドが実行された系のPSPのメモリダンプを採取します。
- directory <directory>
- メモリダンプファイルを格納するディレクトリパスを指定します。指定可能なディレクトリパスは280文字以内です。ディレクトリパスは,ユーザホームディレクトリ配下を指定してください。指定方法は,先頭を"~"(チルダ)にするか絶対パスにするかになります。"~"を指定した場合の文字数は,"~"部分を絶対パスに変換した文字数に"~"以下のディレクトリパスの文字数を加算したものになります。
- 本パラメータ省略時の動作
- コマンドが実行された系の"/usr/var/hardware"にメモリダンプファイルが格納されます。
- すべてのパラメータ省略時の動作
- 個々の「本パラメータ省略時の動作」に記載の動作になります。
[実行例]
- 装置を再起動してメモリダンプを装置内メモリに採取します。
>dump -r psp restart psp OK? (y/n):y old dump file(psp01.cmd) delete OK? (y/n):y Dump command accept. >- PSPダンプ確認メッセージを表示します。
ここで"y"を入力するとPSPのメモリダンプ採取を始めます。指定されたディレクトリに同一PSPのメモリダンプファイルがすでにある場合は,
restart psp OK? (y/n):
が表示されます。ここで"y"を入力すると従来のメモリダンプファイルを削除します。PSPのメモリダンプの採取処理が受け付けられたところで,実行結果を表示します。
old dump file (psp01.cmd) delete OK? (y/n):
メモリダンプの採取が完了すると,ダンプ採取側の系で"PSP offline dump command executed."のメッセージが表示されます。採取されたメモリダンプファイルは,CSU1またはMSU1で実行した場合はファイル名"psp01.cmd"で,CSU2またはMSU2で実行した場合はファイル名"psp02.cmd"で,コマンドが実行された系の"/usr/var/hardware"に格納されます。
Dump command accept.
[通信への影響]
再起動のパラメータを指定してダンプを採取する間,該当するPSPを使用した通信はできません。
[応答メッセージ]
表17-1 dump pspコマンドの応答メッセージ一覧
メッセージ 内容 <directory>: No such directory. 指定ディレクトリはありません。正しいディレクトリ名を指定してください。
<directory> ディレクトリ名<directory>: permission denied. 指定ディレクトリにアクセス権限がありません。指定ディレクトリを変更してください。
<directory> ディレクトリ名Can't execute <parameter> parameter in standby system. 本パラメータは待機系システムでは指定できません。
<parameter> パラメータ名Can't execute. コマンドを実行できません。再実行してください。 Directory length over. 指定パスが280文字を超えています。指定パスを短くしてください。 Dump command accept. ダンプ収集を正常に受け付けました。 Illegal directory name <directory>. The top of directory name is "<User home directory>". 指定パスが不正です。指定パスはユーザホームディレクトリ配下を指定してください。
<directory> ディレクトリ名
<User home directory> ユーザホームディレクトリ名
[注意事項]
再起動のパラメータを指定してダンプを採取する間,装置は動作を停止します。したがって,当該装置を介した通信はできません。
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