コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2

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storm-control(interface)

ストームコントロール機能を設定します。本機能は,本装置が受信するフラッディング対象フレームの閾値を設定し,ブロードキャストストームなどが発生したときに閾値を超えるフラッディング対象フレームを廃棄することで,ネットワークおよび本装置の負荷を下げることができます。閾値を超えるフレームを受信してストームを検出したとき,ポートをinactive状態にしたり,SNMP通知を送信したり,ログメッセージを表示したりできます。また,ストーム検出後に受信したフレームが閾値を下回ったことによってストームの回復を検出し,SNMP通知を送信したり,ログメッセージを表示したりできます。

[入力形式]

情報の設定・変更
storm-control level { <rate> | bps {<kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G }}

情報の設定
storm-control action inactivate
storm-control action trap
storm-control action log

情報の削除
no storm-control level
no storm-control action inactivate
no storm-control action trap
no storm-control action log

[入力モード]

(config-if)

[パラメータ]

level { <rate> | bps {<kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G }}
ストームコントロールを行う受信帯域の閾値を指定します。閾値を超えたフレームは廃棄します。0を設定した場合は,対象とするフレームをすべて廃棄します。

<rate>
閾値を回線速度に対する割合(パーセント)で指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    0〜100

bps {<kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G }
閾値を帯域幅で指定します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    なし
  2. 値の設定範囲
    設定範囲を次の表に示します。

    表21-1 ストームコントロール閾値の値の設定範囲

    設定範囲 刻み値
    G単位 1G〜10G 1G※1
    M単位 1M〜10000M 1M※1
    k単位 1000〜10000000 100k※2
    128〜960 64k※3

    注※1 1G,1Mは,それぞれ1000000k,1000kとして扱います。

    注※2 設定値が1000k以上の場合,100k刻みで指定します(1000,1100,1200,…,10000000)。

    注※3 設定値が1000k未満の場合,64k刻みで指定します(128,192,256,…,960)。


action inactivate
ストームの発生を検出した場合に,対象ポートをinactive状態にします。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ストームの発生を検出した場合,閾値を超えたフレームの廃棄だけを行い,ポートの状態は変更しません。

action trap
ストームの発生,終結を検出した場合に,SNMP通知を送信します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ストームの発生を検出した場合,SNMP通知を送信しません。

action log
ストームの発生,終結を検出した場合に,ログメッセージを出力します。
  1. 本パラメータ省略時の初期値
    ストームの発生を検出した場合,ログメッセージを出力しません。

[コマンド省略時の動作]

なし

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. ストームコントロールは,対象フレームの帯域で制御され,フレーム数には関係しません。
  2. 受信フレームが閾値を超えた場合,制御フレームも廃棄されます。必要な制御フレームが廃棄されないようにするためには,極端に小さい値を設定しないでください。
  3. storm-control actionで指定した動作は,受信フレームの帯域が受信インタフェースに設定したstorm-control levelで設定した閾値を超えた場合にストームの検出とし,ストーム検出後に受信フレーム数が閾値を下回ったときにストームが回復したと判定します。閾値を設定していない場合はstorm-control actionで指定した動作が実行されません。
  4. storm-control action inactivateを設定し,ストームを検出してポートがinactive状態となった場合,ポートをactive状態にするためには運用コマンドactivateを使用します。また,ストームを検出したときにポートがinactive状態となり,フレームを受信しなくなるので,ストームの終結が検出できなくなります。
  5. SNMP通知を使用する場合,snmp-server hostコマンドでSNMP通知の送信先を設定しておく必要があります。
  6. 閾値を回線速度に対する割合で指定した場合の回線速度は,該当インタフェースで使用できる最大の速度(1ギガビットイーサネットインタフェースの場合は1Gbit/s,10ギガビットイーサネットインタフェースの場合は10Gbit/s)です。オートネゴシエーションやコンフィグレーションで最大速度よりも低い速度で動作している場合でも,ストームコントロールの閾値は最大速度に対する割合として動作します。
  7. ストームコントロール機能を使用するためには,upc-storm-control modeコマンドでupc-in-and-storm-controlが設定されている必要があります。
  8. リンクアグリゲーションのポートにstorm-control actionを設定する場合,該当リンクアグリゲーションの全ポートに同じ設定を行ってください。
  9. リンクアグリゲーションのポートにstorm-control action inactivateを設定し,ストームを検出した場合,該当リンクアグリゲーションの全ポートをinactive状態にします。
  10. ストームコントロールを行う受信帯域の値に0を設定する場合,storm-control actionを設定できません。

[関連コマンド]

snmp-server host

storm-control(global)

upc-storm-control mode

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