コンフィグレーションガイド Vol.3

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7.12.1 概要

高速経路切替機能は,同一の宛先を持つ複数の経路が存在する場合に,最も優先度が高い経路情報(第1優先経路と呼ぶ)と,第1優先経路の次に優先される経路(第2優先経路と呼ぶ)をあらかじめルーティングテーブルに登録しておき,インタフェースダウンなどによって第1優先経路が使用できなくなったとき,素早く第2優先経路をフォワーディングテーブルに登録することで,通信停止時間の短縮を図る機能です。本機能はコンフィグレーションの設定がなくても動作します。

高速経路切替のサポート範囲を次の表に示します。

表7-12 高速経路切替のサポート範囲

切替契機 切替内容
インタフェースダウン 第2優先経路への切り替え
マルチパス経路の縮退
インタフェースダウンを伴わないIGP経路の変更によるBGP4経路のNextHop変更 第2優先経路への切り替え
マルチパス経路の縮退
インタフェースダウンを伴わないピア切断によるBGP4経路のNextHop変更 第2優先経路への切り替え
マルチパス経路の縮退

高速経路切替を適用する経路の組み合わせを次の表に示します。

表7-13 高速経路切替を適用する経路の組み合わせ

項目 第1優先経路
BGP4 OSPF RIP スタティック 集約経路 直結経路
第2優先経路 BGP4 × ×
OSPF × ×
RIP × ×
スタティック × ×
集約経路 × × × × ×
直結経路 × × × × ×

(凡例) ○:適用する  ×:適用しない  −:この組み合わせは発生しない

注※ 次の経路の場合,高速経路切替を適用しません。
1. コンフィグレーションコマンドip routeのパラメータとして次を指定した場合
 ・reject
 ・noinstall
2. コンフィグレーションコマンドip routeのインタフェースとして次を指定した場合
 ・Nullインタフェース
 ・ループバックインタフェース
 ・マネージメントポート

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