運用ガイド

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7.4 SNMPトラップ情報を確認する

本装置でSNMPエージェント機能を使用すると,主に障害などが発生した場合にトラップと呼ばれるイベント通知がSNMPマネージャに送信されます。このトラップ情報によって装置の状態変化を知ることができるので,運用中は定期的に確認してください。なお,本装置固有のトラップ情報には次に示すものがあります。

表7-1 本装置特有のトラップ情報

項番 トラップの種類 意味 発行契機
1 ax7800sSystemMsgTrap【AX7800S】
ax5400sSystemMsgTrap【AX5400S】
システムメッセージ出力 システムメッセージを出力したとき。
2 ax7800sStandbySystemUpTrap【AX7800S】
ax5400sStandbySystemUpTrap【AX5400S】
予備系BCU正常再起動 BCU二重化装置で,Cold Start以降に予備系BCUが正常動作中であると判断したとき。
3 ax7800sStandbySystemDownTrap【AX7800S】
ax5400sStandbySystemDownTrap【AX5400S】
予備系BCU異常検出 BCU二重化装置で,Cold Start以降に予備系BCUが障害であると判断したとき。
4 ax7800sTemperatureTrap【AX7800S】
ax5400sTemperatureTrap【AX5400S】
温度状態の遷移 BCUの監視している温度が,正常,注意,警告,異常の各状態に遷移したとき。
5 ax7800sAtmPvcTrap【AX7800S】
ax5400sAtmPvcTrap【AX5400S】
PVC障害を通知 ATMインタフェース上のPVCが,新たに一つ以上通信不可状態となったとき。
6 axsGsrpStateTransitionTrap GSRPのVLANグループ状態の遷移 GSRPのVLANグループの状態(マスター,バックアップ,バックアップ(マスター待ち)バックアップ(隣接不明),バックアップ(ロック))が,各状態間で遷移したとき。ただし,バックアップ−バックアップ(マスター待ち)間の遷移を除く。
7 axsIsisAdjacencyChange IS-IS隣接ルータ状態変更
  • IS-IS隣接ルータの状態が変わったとき。
  • IS-IS隣接ルータが新たにできたとき。
  • IS-IS隣接ルータがなくなったとき。
8 axsOspfVirtNbrStateChange 仮想リンクの隣接状態の遷移 仮想リンクにおいて,次に示す1〜5の隣接状態の遷移契機で発行します。ただし,仮想リンクのDown状態への遷移に伴う隣接Downでは発行しません。
  1. Full になったとき(隣接確立)
  2. ExStart以上の状態からDownに逆行したとき
  3. FullからExStart逆行したとき(隣接の再確立開始)
  4. Fullから2wayへ逆行したとき(代表ルータの変更)
  5. FullからInitへ逆行したとき(隣接ルータから受信したHelloパケット内で本装置を認識しなくなったとき)
9 axsOspfNbrStateChange OSPFの隣接状態の遷移 仮想リンク以外のインタフェースにおいて,ospfVirtNbrStateChangeと同様の隣接状態の遷移契機で発行します。ただし,OSPFインタフェースのDown状態への遷移に伴う隣接Downでは発行しません。
10 axsOspfVirtIfStateChange 仮想リンクのインタフェース状態の遷移 次に示す1〜2のインタフェース状態の遷移契機で発行します。
  1. 仮想リンクがUpしたとき(仮想リンク上でOSPF動作を開始)
  2. 仮想リンクがDownしたとき(通過エリアの障害や仮想リンクのコンフィグレーション削除等により,仮想リンク上でOSPF動作を停止)
11 axsOspfIfStateChange OSPFインタフェース状態の遷移 次に示す1〜3のインタフェース状態の遷移契機で発行します。
  1. ポイント−ポイント型のOSPFインタフェースがUpしたとき
  2. ブロードキャスト型インタフェースにおいて,DR,Backup,DR Other状態になったとき
  3. OSPFインタフェース(仮想リンク除く)がDownしたとき(物理的なダウンや,OSPFインタフェースのコンフィグレーション削除等)
12 axsOspfVirtIfConfigError 仮想リンクで受信したパケットのコンフィグレーションエラー 次に示す1〜3のエラーパケットの受信契機で発行します。
  1. OSPFヘッダのバージョン番号がバージョン2に指定されていない
  2. 送信元がコンフィグレーションで指定された仮想ネーバでない
  3. Helloパケットの場合,各パラメータ(HelloInterval,RouterDeadInterval)が一致していない
13 axsOspfIfConfigError OSPFインタフェースで受信したパケットのコンフィグレーションエラー 次に示す1〜3のエラーパケットの受信契機で発行します。
  1. OSPFヘッダのバージョン番号がバージョン2に指定されていない
  2. OSPFヘッダのエリアIDがOSPFパケットを受信したインタフェースに定義されているエリアIDと一致しない
  3. Helloパケットの場合,各パラメータ(HelloInterval,RouterDeadInterval,ネットマスク)が一致していない
14 axsOspfVirtIfAuthFailure 仮想リンクで受信したパケットの認証エラー 仮想リンクにおいて,受信したOSPFパケットの認証方式の不一致,または認証失敗の検出契機で発行します。
15 axsOspfIfAuthFailure OSPFインタフェースで受信したパケットの認証エラー 仮想リンク以外のインタフェースにおいて,受信したOSPFパケットの認証方式の不一致,または認証失敗の検出契機で発行します。
16 ax7800sAirFanStopTrap【AX7800S】
ax5400sAirFanStopTrap【AX5400S】
ファンが故障した ファンの故障を検出した場合。
17 ax7800sPowerSupplyFailureTrap【AX7800S】
ax5400sPowerSupplyFailureTrap【AX5400S】
電源が故障した 実装された電源のうち一つでも異常が発生した場合。
18 ax7800sLoginSuccessTrap【AX7800S】
ax5400sLoginSuccessTrap【AX5400S】
装置利用者がログインに成功した ログインに成功した場合。
19 ax7800sLoginFailureTrap【AX7800S】
ax5400sLoginFailureTrap【AX5400S】
装置利用者のログインが失敗した
  • コンソールからのログインにおいて,1回の認証失敗(ログイン失敗)に対して,1回送信する。
  • telnetからのログインにおいて,同一セッションで10回の認証に失敗し,telnetセッションを切断するときに1回送信する。
  • access-listによる切断や,login: またはPassword:プロンプト表示状態でのタイムアウトや強制切断時には送信しない(consoleでlogin:プロンプト出力状態でのEnterキーだけの入力も送信しない)。
20 ax7800sLogoutTrap【AX7800S】
ax5400sLogoutTrap【AX5400S】
装置利用者がログアウトした 以下の要因ログアウトが成功した場合。
  • コマンド”logout”,”exit” ,”quit”の場合
21 ax7800sMemoryUsageTrap【AX7800S】ax5400sMemoryUsageTrap【AX5400S】 使用可能なメモリが少なくなった 使用可能なメモリが下限値を下回った場合。
22 axsOadpNeighborCachelastChangeTrap OADP隣接ノードに関する情報が更新された OADP隣接ノードに関する情報が更新された場合。

その他のトラップ情報については,「MIBレファレンス 4.2 サポートトラップ-PDU内パラメータ【AX7800S】」を参照してください。

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