コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


mtu

ポートのMTUを設定します。本設定によって,ジャンボフレームが使用できるようになり,データ転送のスループットを向上させることでネットワークおよびネットワークに接続された機器の有用性を向上させることができます。

[入力形式]

情報の設定・変更

mtu <length>

情報の削除

no mtu

[入力モード]

(config-if)

イーサネットインタフェース

[パラメータ]

<length>

ポートのMTUをオクテットで設定します。MTUは,Ethernet V2形式フレームのデータ部の最大長です。

注※ フレーム形式は「コンフィグレーションガイド Vol.1」 「20.1.3 MACおよびLLC副層制御」を参照してください。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    1500〜9216

[コマンド省略時の動作]

次の初期値で動作します。

表16‒4 ポートのMTUの初期値

system mtuコマンド設定有無

初期値

設定あり

system mtu設定値

設定なし

1500

[通信への影響]

本コンフィグレーションによってMTUを変更した際,該当するポートが以下の接続インタフェースの場合,一時的に通信断が発生します。

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. 該当ポートのMTUおよび送受信可能なフレーム長(FCSを除いたEthernet V2形式フレームでの最大フレーム長)は,次の表のとおりです。

    注※ フレーム形式は「コンフィグレーションガイド Vol.1」 「20.1.3 MACおよびLLC副層制御」を参照してください。

    表16‒5 MTUおよび送受信可能なフレーム長

    回線種別

    mtu設定

    system mtu設定

    送受信可能フレーム長

    (オクテット)

    ポートMTU

    (オクテット)

    10BASE-T(全二重)

    関係しない

    関係しない

    Tagged  1518

    Untagged 1518

    1500

    上記以外

    設定あり

    関係しない

    Tagged  M1※1+18

    Untagged M1※1+18

    M1※1

    設定なし

    設定あり

    Tagged  M2※2+18

    Untagged M2※2+18

    M2※2

    設定なし

    Tagged  1518

    Untagged 1518

    1500

    注※1 interfaceのmtuコマンドで設定した値

    注※2 system mtuコマンドで設定した値

  2. VLANに収容されるポートのMTUは同じ値にしてください。MTUが異なる場合,次の動作となります。

    • L2中継の場合,送信ポートのMTUが受信ポートのMTUより小さいときは,送信ポートの送受信可能フレーム長より4オクテット大きなフレーム長まで中継されます。

    • L3中継の場合,ポートMTUとIPのMTUの設定によって,VLANインタフェースのMTUは次の表のとおりになります。

      表16‒6 VLANインタフェースのMTU

      MTU設定

      IP MTU設定

      VLANインタフェースのMTU(オクテット)

      省略

      省略

      1500

      設定あり

      min(1500,L2※1

      設定あり

      省略

      L1※2

      設定あり

      min(L1※2,L2※1

      注※1 IP MTU値

      注※2 ポートMTU値(複数ポートで値が異なる場合,最小値)

  3. VLANトンネリングでVLAN Tagが2段になる場合は,フレーム長が「IPパケット長+22オクテット」となります。1500オクテットのIPパケットを,VLAN Tagが2段になるポートで送信する場合,mtuに1504より大きい値を設定してください。

[関連コマンド]

なし