15.1.18 PIM-SM VRFゲートウェイの設定【OS-L3CA】
- [設定のポイント]
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IPv4マルチキャストエクストラネットでは,中継先VRFに送信元へのユニキャストエクストラネットの設定があり,ユニキャスト経路が存在する必要があります。
PIM-SMでマルチキャストエクストラネットによるマルチキャストVRF間通信をする場合,PIM-SM VRFゲートウェイの設定が必要です。PIM-SM VRFゲートウェイは,マルチキャスト送信者が存在するVRFに設定します。設定はグローバルコンフィグレーションモードで行います。エクストラネットで使用するグループアドレスを,ホストアドレス指定ですべてマルチキャスト経路フィルタリングに指定して,PIM-SM VRFゲートウェイを設定します。このとき,ワイルドカードマスクによる範囲指定をしたグループアドレスは,PIM-SM VRFゲートウェイの制御対象外となります。例として,224.10.10.10,224.10.10.11および224.10.10.12のグループアドレスを,VRF 10からグローバルネットワークに中継する設定を示します。この場合,VPN 1(グローバルネットワーク)に,VPN 2(VRF 10)上のサーバ(10.2.1.2)へのユニキャスト経路が存在する必要があります。
図15‒7 VRFでのPIM-SM構成例(PIM-SM VRFゲートウェイ)
[コマンドによる設定]
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(config)# ip access-list standard MLTGROUP
(config-std-nacl)# permit host 224.10.10.10
(config-std-nacl)# permit host 224.10.10.11
(config-std-nacl)# permit host 224.10.10.12
(config-std-nacl)# exit
(config)# route-map MLTEXNET permit 10
(config-route-map)# match ip address MLTGROUP
(config-route-map)# exit
PIM-SM VRFゲートウェイで使用するグループアドレスとして224.10.10.10,224.10.10.11および224.10.10.12を指定します。
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(config)# vrf definition 10
(config-vrf)# import multicast inter-vrf MLTEXNET
(config-vrf)# exit
VRF 10から他VRFに対して中継するグループを指定します。
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(config)# ip pim vrf 10 vrf-gateway
VRF 10にPIM-SM VRFゲートウェイを設定します。