3.10.2 CoS値・キューイング優先度
CoS値は,フレームの装置内における優先度を表すインデックスを示します。キューイング優先度は,キューイングする各キューに対して廃棄されやすさの度合いを示します。
CoS値とキューイング優先度の指定範囲を次の表に示します。
項目 |
指定範囲 |
---|---|
CoS値 |
0〜7 |
キューイング優先度 |
1〜3 |
CoS値の指定は,ユーザ優先度引き継ぎと同時に設定できません。
また,フロー制御の優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎが行われていないフレームは,デフォルトのCoS値とキューイング優先度を使用します。フレーム種別ごとのデフォルトのCoS値とキューイング優先度を次の表に示します。
フレーム種別 |
デフォルトのCoS値 |
デフォルトのキューイング優先度 |
---|---|---|
ユニキャストフレーム |
ユーザ優先度マッピングに従います |
3 |
ブロードキャストフレーム |
0 |
|
マルチキャストフレーム |
また,ミラーリングしたフレームは,コピー元のフレームのCoS値およびキューイング優先度に準じます。
なお,次に示すフレームは,フロー制御の優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎの有無にかかわらず,固定的にCoS値とキューイング優先度を決定します。
優先度決定およびユーザ優先度引き継ぎで変更できないフレームを次の表に示します。
フレーム種別 |
CoS値 |
キューイング優先度 |
---|---|---|
本装置が自発的に送信するフレーム |
7 |
3 |
本装置が受信するフレームのうち次のフレーム
|
5 |
− |
本装置が受信するフレームのうち次のフレーム
|
2 |
− |
本装置がレイヤ3中継し,本装置が受信するフレームのうち次のパケット/フレーム
|
2 |
− |
本装置がレイヤ3中継し,本装置が受信するフレームのうち次のパケット
|
2 |
− |
本装置でレイヤ3中継するフレームのうち次のフレーム
|
3 |
− |
(凡例) −:フロー制御の優先度決定で変更できる
- 注※1
-
コンフィグレーションコマンドflow action-change arp-discard-classで,ARPブロードキャストフレームのキューイング優先度を3から2に変更できます。
- 注※2
-
コンフィグレーションコマンドflow action-change arp-reply-cosで,本装置が受信する,宛先MACアドレスがブロードキャストアドレスであるARP応答フレームのCoS値を5から0に変更できます。