3.4.1 帯域監視
フロー検出で検出したフレームのフレーム長(MACアドレスからFCSまで)を基に帯域を監視する機能です。指定した監視帯域内として中継するフレームを「遵守フレーム」,監視帯域以上としてペナルティを科すフレームを「違反フレーム」と呼びます。
フロー検出で検出したフレームが監視帯域を遵守しているかまたは違反しているかの判定には,Token Bucketアルゴリズムを用いています。
バーストサイズは,バーストトラフィックを遵守フレームとして転送できる最大フレーム容量です。バーストサイズの特徴を次の表に示します。
バーストサイズ |
特徴 |
---|---|
小さくする |
バーストトラフィックが比較的廃棄されやすい。通信をしていない状態でトラフィックを送信した際,送信帯域の揺らぎが比較的小さい。 |
大きくする |
バーストトラフィックが比較的廃棄されにくい。通信をしていない状態でトラフィックを送信した際,送信帯域の揺らぎが比較的大きい。 |
本機能は,最低帯域監視と最大帯域制御から成り,最低帯域監視と最大帯域制御で使用できるペナルティの種類を次の表に示します。
違反フレームに対するペナルティ |
帯域監視種別 |
|
---|---|---|
最低帯域監視 |
最大帯域制御 |
|
廃棄 |
− |
○ |
キューイング優先度変更 |
○ |
− |
DSCP書き換え |
○ |
− |
(凡例)○:使用可能なペナルティ −:使用不可能なペナルティ
次のフレームについては,DSCP書き換えのペナルティが動作しません。
-
MTUを超えるIPv4,IPv6パケット
-
TTLが1のフレーム
-
ホップリミットが1のフレーム
-
IPオプション付きのフレーム
-
IPv6拡張ヘッダ付きのフレーム
-
宛先不明のIPv4,IPv6パケット
■ スタック構成時の帯域監視
スタック構成時は,帯域監視のサポート状況がインタフェース種別によって異なります。インタフェース種別と帯域監視の対応を次の表に示します。
インタフェース種別 |
帯域監視 |
---|---|
イーサネットインタフェース |
○ |
一つのメンバスイッチ内のVLANインタフェース |
○ |
異なるメンバスイッチにわたったVLANインタフェース |
− |
(凡例)○:サポート −:未サポート