コンフィグレーションガイド Vol.3
- [設定のポイント]
- IPv6マルチキャストエクストラネットでは,中継先VRFに送信元へのユニキャストエクストラネットの設定があり,ユニキャスト経路が存在する必要があります。
- PIM-SMでマルチキャストエクストラネットによるマルチキャストVRF間通信をする場合,PIM-SM VRFゲートウェイの設定が必要です。PIM-SM VRFゲートウェイは,マルチキャスト送信者が存在するVRFに設定します。設定はグローバルコンフィグレーションモードで行います。エクストラネットで使用するグループアドレスを,ホストアドレス指定ですべてマルチキャスト経路フィルタリングに指定して,PIM-SM VRFゲートウェイを設定します。このとき,プレフィックスによる範囲指定をしたグループアドレスは,PIM-SM VRFゲートウェイの制御対象外となります。例として,ff15::10,ff15::11およびff15::12のグループアドレスを,VRF 10からグローバルネットワークに中継する設定を示します。この場合,VPN 1(グローバルネットワーク)に,VPN 2(VRF 10)上のサーバ(2001:db8:20::2)へのユニキャスト経路が存在する必要があります。
図31-6 VRFでのPIM-SM構成例(PIM-SM VRFゲートウェイ)
- [コマンドによる設定]
- (config)# ipv6 access-list MLT6GROUP
(config-ipv6-acl)# permit ipv6 host ff15::10 any
(config-ipv6-acl)# permit ipv6 host ff15::11 any
(config-ipv6-acl)# permit ipv6 host ff15::12 any
(config-ipv6-acl)# exit
(config)# route-map MLT6EXNET permit 10
(config-route-map)# match ipv6 address MLT6GROUP
(config-route-map)# exit
PIM-SM VRFゲートウェイで使用するグループアドレスとしてff15::10,ff15::11およびff15::12を指定します。
- (config)# vrf definition 10
(config-vrf)# ipv6 import multicast inter-vrf MLT6EXNET
(config-vrf)# exit
VRF 10から他VRFに対して中継するグループを指定します。
- (config)# ipv6 pim vrf 10 vrf-gateway
VRF 10にPIM-SM VRFゲートウェイを設定します。
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