コンフィグレーションガイド Vol.1
スタックを構成すると,メンバスイッチの障害時や復旧時に短時間で通信を切り替えられます。短時間で通信を切り替える必要がある場合は,他装置との接続に複数のメンバスイッチにわたるリンクアグリゲーションの構成を組んだ上で,スタックでの短時間通信切り替えをサポートしている機能を使用してください。機能ごとのスタックでの短時間通信切り替えサポート状況を次の表に示します。
表7-3 スタックでの短時間通信切り替えサポート状況
分類 機能 サポート ネットワークインタフェース イーサネット ○ リンクアグリゲーション スタティック ○ LACP※1 × スタンバイリンク リンクダウンモード × スタンバイリンク 非リンクダウンモード ○ レイヤ2中継 MACアドレス学習 ○ ポートVLAN ○ プロトコルVLAN ○ Tag変換 ○ VLANトンネリング ○ Ring Protocol※2 ○ フィルタ・QoS フィルタ ○ QoS ○ ネットワーク監視機能 L2ループ検知 ○ ネットワークの管理 IEEE802.3ah/UDLD ○ IPv4パケット中継※3 IPv4・ARP ○ ポリシーベースルーティング ○ DHCPリレー ○ IPv4ユニキャストルーティングプロトコル スタティックルーティング ○ RIP × OSPF × BGP4 × IPv4マルチキャストルーティングプロトコル PIM-SM × PIM-SSM × IPv6パケット中継※3 IPv6・NDP ○ IPv6ユニキャストルーティングプロトコル スタティックルーティング ○ RIPng × OSPFv3 × BGP4+ × (凡例)○:サポート ×:未サポート
- 注※1
- マスタスイッチに障害が発生すると,いったんすべてのチャネルグループはダウンします。その後,新しいマスタスイッチが再度LACPによるネゴシエーションをして,ネゴシエーションが成功したチャネルグループから順に通信できるようになります。
- 注※2
- 複数のメンバスイッチにわたるリンクアグリゲーションの構成を組まなくても,短時間通信切り替えができます。
- 注※3
- IPv4/IPv6パケットのソフトウェア中継および本装置へのIPv4/IPv6通信は,短時間通信切り替えをサポートしていません。
なお,次の場合は通信を切り替えるのに時間が掛かるため,注意してください。
- スタックに接続する回線の,リンクダウン検出時間またはリンクアップ検出時間が0秒ではない場合。
このとき,スタックと対向装置どちらの検出時間も影響します。
- 他装置との接続に,複数のメンバスイッチと接続するリンクアグリゲーションを使用しない場合。次に例を示します。
- 他装置と接続しているメンバスイッチが1台だけである。
- 他装置と接続している複数の回線を,リンクアグリゲーションを使用して束ねていない。
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