運用コマンドレファレンス Vol.2


show ip rpf

PIMのRPF情報を表示します(RPFはリバースパスフォワーディングの略)。

RPF情報はマルチキャスト通信での送信元(送信者)に対するNextHopを表示します。

[入力形式]

show ip rpf [vrf <vrf id>] <ip address>

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

vrf <vrf id>【SL-L3A】

VRFのRPF情報を表示します。

<vrf id>指定したVRFのRPF情報を表示します。<vrf id>の指定値の範囲は,コンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDになります。

本パラメータ省略時の動作

グローバルネットワークのRPF情報を表示します。

<ip address>

マルチキャストデータの送信元のIPアドレス

[スタック構成時の運用]

マスタスイッチだけで有効な情報を取得できます。

[実行例]

RPF情報を表示します。

192.20.20.1はターゲット(調査する送信元)のIPアドレスです。

[表示説明]

表8‒21 show ip rpf表示内容

表示項目

意味

表示詳細情報

VRF【SL-L3A】

VRF ID

対象がグローバルネットワークの場合は表示されません。

Incoming

上流インタフェース名とインタフェースアドレス

エクストラネットによる他VRFの場合は,VRF IDが表示されます。ただし,グローバルネットワークの場合は"global"と表示します。

Upstream

上流隣接ルータアドレス

first-hop-routerの場合は"Direct"と表示します。エクストラネットの場合は"Extra"と表示します。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表8‒22 show ip rpfコマンド応答メッセージ一覧

項番

メッセージ

内容

1

connection failed to mrp

IPv4マルチキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。

IPv4マルチキャストルーティングを有効にしたにもかかわらずこのメッセージが出るときは,コマンドを再実行またはコンフィグレーションを確認してください。

2

illegal vrf number <vrf id>

指定VRFが不正です。

<vrf id>:VRF ID

3

no such VRF <vrf id>

指定VRFでPIMが動作していません。

<vrf id>:VRF ID

4

program error occurred: <error message>

プログラムエラーが発生しました。

コマンドを再実行してください。

<error message>:エラー部位

5

RPF information for ? (<ip address>) failed, no route exists

指定した<ip address>へのルートが存在しません。指定した<ip address>へのルートを再確認して,コマンドを再実行してください。

6

This command cannot be executed now.

運用端末でマルチキャストコマンド実行中のため,本コマンドを実行できません。

運用端末でのマルチキャストコマンド実行後,本コマンドを再実行してください。

[注意事項]

なし