26.1.1 概要
VXLANはレイヤ2のイーサネットフレームをカプセル化して,レイヤ3のIPネットワーク上に論理的なレイヤ2ネットワーク(ネットワーク仮想化)を実現するプロトコルです。VXLANを使用したネットワーク構成では,次に示す特長があります。
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レイヤ3ネットワーク越え(マルチキャリア)
WANには従来のキャリアサービス(IP-VPN,広域イーサネット,インターネットなど)を利用できます。
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多拠点対応(マルチポイント)
フラットなレイヤ2ネットワークを構築できるため,データセンター(クラウド)と拠点のネットワークを共通で管理できます。
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論理分割(マルチテナント)
VXLAN識別子(VNI)をVLAN,およびサブインタフェースに割り当てることで,従来のVLAN数(4094)を超えて論理的に分割できます。
サブインタフェースとは,イーサネットサブインタフェースとポートチャネルサブインタフェースの総称です。
VXLANを使用したネットワーク構成例を次の図に示します。