運用コマンドレファレンス Vol.2


show ip vrf【SL-L3A】

VRFのIPv4情報(経路情報数やインタフェースの状態など)を表示します。

[入力形式]

show ip vrf {<vrf id> | global | all} [detail]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

vrf {<vrf id> | global | all}

VRFのIPv4情報を表示します。<vrf id>指定時は指定VRFだけ,global指定時はグローバルネットワークだけ,all指定時はグローバルネットワークを含む全VRFを対象とします。<vrf id>の指定値の範囲は,コンフィグレーションコマンドで設定されたVRF IDとなります。

detail

VRFのIPv4情報を詳細表示します。

本パラメータ省略時の動作

VRFのIPv4情報をサマリー表示します。

[スタック構成時の運用]

マスタスイッチだけで有効な情報を取得できます。

[実行例1]

図7‒86 全VRF情報のサマリー情報の表示
>show ip vrf all
Date 20XX/12/20 12:00:00 UTC
VRF              Routes        ARP
global           12/100        12/100
10               7/30          7/50
>

[実行例1の表示説明]

表7‒64 全VRF情報のサマリー情報の表示内容

表示項目

意味

表示詳細情報

VRF

VRD ID

Routes

VRF内の経路数

VRF内の経路数/コンフィグレーションで設定された経路数の上限値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

ARP

VRF内のARP数

VRF内のARP数/コンフィグレーションで設定されたARP数の上限値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

[実行例2]

図7‒87 全VRF情報の詳細表示
>show ip vrf all detail
Date 20XX/12/20 12:00:00 UTC
VRF: global
  Maximum routes: 100, Warn threshold: 70%, Current routes: 12
  Maximum ARP entries: 100, Current ARP entries: 12
  Import inter-vrf: Match_Ext
Interface
Name           Local              Remote          Status
VLAN0009       128.1.1.1/24       128.1.1.255     Up
localhost      127.0.0.1/8        127.0.0.1       Up
 
VRF: 10
  Maximum routes: 50, Warn threshold: 70%, Current routes: 10
  Maximum ARP entries: 30, Current ARP entries: 10
  Import inter-vrf: FLT_SET
Interface
Name           Local              Remote          Status
VLAN0010       192.168.10.1/24    192.168.10.255  Up
localhost      127.0.0.1/8        127.0.0.1       Up
 
VRF: 20
  Maximum routes: 10, Warning only, Current routes: 5
  Maximum ARP entries: 10, Current ARP entries: 5
  Import inter-vrf: FLT_EXT1
Interface
Name           Local              Remote          Status
VLAN0015       172.16.1.100/16    172.16.255.255  Up
localhost      127.0.0.1/8        127.0.0.1       Up
>

[実行例2の表示説明]

表7‒65 特定VRFの詳細表示内容

表示項目

意味

表示詳細情報

VRF

VRF ID

Maximum routes

コンフィグレーションで設定されたVRFの経路数の上限値

コンフィグレーションコマンドmaximum routesの<limit>パラメータで設定した値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

Warn threshold

運用メッセージを出力する指定閾値

コンフィグレーションコマンドmaximum routesの<warn threshold>パラメータ設定時に表示

Warning only

経路数が上限値を超えたときに経路の廃棄をしない指定

コンフィグレーションコマンドmaximum routesのwarn-onlyパラメータ設定時に表示

Current routes

VRF内の経路数

Maximum ARP entries

コンフィグレーションで設定されたVRFのARP数の上限値

コンフィグレーションで上限値を設定していない場合は"-"を表示します。

Current ARP entries

VRF内のARP数

Import inter-vrf

フィルタ名称

Name

インタフェース名称

Local

インタフェース・アドレスおよびマスク長

Remote

リモート・アドレス

Broadcast時:ブロードキャスト・アドレス

Status

インタフェース状態

Up

Down

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表7‒66 show ip vrf コマンド応答メッセージ一覧

項番

メッセージ

内容

1

connection failed to rtm

ユニキャストルーティングプログラムとの通信が失敗しました。コマンドを再実行してください。頻発する場合は,restart unicastコマンドでユニキャストルーティングプログラムを再起動してください。

2

IP routing is not configured.

ルーティングプロトコルが設定されていません。

コンフィグレーションを確認してください。

3

No response from rtm.

ユニキャストルーティングプログラムからの応答がありません。コマンドを再実行してください。頻発する場合は,restart unicastコマンドでユニキャストルーティングプログラムを再起動してください。

4

no such VRF <vrf id>

指定VRFが存在しません。

<vrf id>:指定VRF ID

5

program error occurred: <Error Message>

プログラムエラーが発生しました。

コマンドを再実行してください。

<Error Message>:エラー部位

[注意事項]

なし