運用コマンドレファレンス Vol.1


show switchport-backup

アップリンク・リダンダント機能情報を表示します。

[入力形式]

show switchport-backup [port <port list>] [channel-group-number <channel group list>] [detail]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

port <port list>

アップリンク・リダンダント機能情報を表示するポートを指定します。プライマリポートまたはセカンダリポートのどちらを指定してもアップリンクポート情報を表示します。

<port list>の指定方法および値の指定範囲については,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

channel-group-number <channel group list>

アップリンク・リダンダント機能情報を表示するチャネルグループ番号を指定します。プライマリポートまたはセカンダリポートのどちらを指定してもアップリンクポート情報を表示します。

<channel group list>の指定方法については,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

各パラメータ省略時の動作

本コマンドは,パラメータを指定してその条件に該当する情報だけを表示できます。パラメータを指定しない場合は,条件を限定しないで情報を表示します。複数のパラメータを指定した場合は,それぞれの条件に同時に該当する情報を表示します。

detail

アップリンク・リダンダント機能の詳細情報を表示します。

本パラメータ省略時の動作

アップリンク・リダンダント機能情報を表示します。

すべてのパラメータ省略時の動作

全アップリンク・リダンダント機能情報を表示します。

[スタック構成時の運用]

マスタスイッチだけで情報を表示できます。

[実行例1]

アップリンク・リダンダント機能情報を表示します。

図37‒1 アップリンク・リダンダント機能情報の表示例
> show switchport-backup
Date 20XX/04/04 16:48:07 UTC
startup active port selection: primary only
Switchport Backup pairs                        Preemption   Flush
 Primary     Status     Secondary   Status     Delay  Rest   VLAN  Update  Reset
 Port 1/0/1  Forwarding Port 2/0/24 Blocking       -     -   4093       -      -
 Port 1/0/10 Down       ChGr 4      Forwarding     -     -      -       1      -
*Port 1/0/11 Down       Port 2/0/15 Blocking       -     -     10       -      -
*Port 1/0/20 Down       Port 2/0/21 Down           -     -      -       -     3s
>

[実行例1の表示説明]

表37‒1 アップリンク・リダンダント情報の表示項目

表示項目

意味

表示詳細情報

startup active port selection

装置起動時のアクティブポート固定機能の設定

primary only:装置起動時のアクティブポート固定機能が有効

装置起動時のアクティブポート固定機能が設定されている場合にだけ表示します。

Switchport Backup pairs

Primary

プライマリポートのポート番号,またはチャネルグループ番号

先頭に"*"が表示されている場合は,装置起動時のアクティブポート固定機能によってセカンダリポートが通信可能とならないアップリンクポート

Status

プライマリポートの状態

Forwarding:フォワーディング状態

Blocking:ブロッキング状態

Down:ポートがダウン状態,またはチャネルグループがダウン状態

Secondary

セカンダリポートのポート番号,またはチャネルグループ番号

Status

セカンダリポートの状態

Forwarding:フォワーディング状態

Blocking:ブロッキング状態

Down:ポートがダウン状態,またはチャネルグループがダウン状態

Preemption

Delay

自動切り戻し時間(秒)

アクティブポートを自動で切り戻すまでの設定時間

未設定の場合は"-"を表示します。

Rest

自動切り戻しまでの残時間(秒)

アクティブポートが切り戻るまでの残時間

未設定の場合,または切り戻る条件にない場合は"-"を表示します。

Flush

VLAN

フラッシュ制御フレームを送信するVLANのVLAN ID

アクセスポート,プロトコルポート,またはMACポートで,コンフィグレーションで指定したVLANが存在しない場合には,コンフィグレーションとは異なるVLAN IDを表示することがあります。

次に示す条件のどれかに当てはまり,フラッシュ制御フレームを送信しない場合は"-"を表示します。

  • コンフィグレーションでフラッシュ制御フレームの送信を設定していない場合

  • トランクポートで,コンフィグレーションで指定したVLANが存在しない場合

  • トランクポートで,コンフィグレーションでVLANを指定しなかった場合にネイティブVLANが存在しないとき

Update

MACアドレスアップデートフレームの送信回数

MACアドレスアップデート機能が無効の場合は"-"を表示します。

Reset

ポートリセット機能設定

1〜10s:ポートリセット機能使用時のポートダウン時間(秒)

未設定の場合は"-"を表示します。

[実行例2]

アップリンク・リダンダント機能の詳細情報を表示します。

図37‒2 アップリンク・リダンダント機能の詳細情報表示例
> show switchport-backup detail
Date 20XX/04/04 16:49:07 UTC
startup active port selection: primary only
Switchport Backup pairs                        Preemption   Flush
 Primary     Status     Secondary   Status     Delay  Rest   VLAN  Update  Reset
 Port 1/0/1  Forwarding Port 2/0/24 Blocking       -     -   4093       -      -
  VLAN                            : 4051-4094
  MAC Address update Exclude-VLAN : -
  Last change factor              : primary down
  Last change time                : 20XX/04/03 16:52:21 UTC
  Last Flush Tx time              : 20XX/04/03 16:52:22 UTC
  Last MAC Address update Tx time : -
  Last port reset time            : -
Switchport Backup pairs                        Preemption   Flush
 Primary     Status     Secondary   Status     Delay  Rest   VLAN  Update  Reset
 Port 1/0/10 Down       ChGr 4      Forwarding     -     -      -       1      -
  VLAN                            : 4000-4049
  MAC Address update Exclude-VLAN : 4000-4010
  Last change factor              : command
  Last change time                : 20XX/04/03 09:52:21 UTC
  Last Flush Tx time              : -
  Last MAC Address update Tx time : 20XX/04/03 09:52:22 UTC
  Last port reset time            : -
Switchport Backup pairs                        Preemption   Flush
 Primary     Status     Secondary   Status     Delay  Rest   VLAN  Update  Reset
*Port 1/0/11 Down       Port 2/0/15 Blocking       -     -     10       -      -
  VLAN                            : 10-19,21-30
  MAC Address update Exclude-VLAN : -
  Last change factor              : -
  Last change time                : -
  Last Flush Tx time              : -
  Last MAC Address update Tx time : -
  Last port reset time            : -
Switchport Backup pairs                        Preemption   Flush
 Primary     Status     Secondary   Status     Delay  Rest   VLAN  Update  Reset
*Port 1/0/20 Down       Port 2/0/21 Down           -     -      -       -     3s
  VLAN                            : 200-204
  MAC Address update Exclude-VLAN : -
  Last change factor              : -
  Last change time                : -
  Last Flush Tx time              : -
  Last MAC Address update Tx time : -
  Last port reset time            : 20XX/12/03 09:52:22 UTC
>

[実行例2の表示説明]

表37‒2 アップリンク・リダンダント情報の詳細表示項目

表示項目

意味

表示詳細情報

startup active port selection

装置起動時のアクティブポート固定機能の設定

primary only:装置起動時のアクティブポート固定機能が有効

装置起動時のアクティブポート固定機能が設定されている場合にだけ表示します。

Switchport-backup pair

Primary

プライマリポートのポート番号,またはチャネルグループ番号

先頭に"*"が表示されている場合は,装置起動時のアクティブポート固定機能によってセカンダリポートが通信可能とならないアップリンクポート

Status

プライマリポートの状態

Forwarding:フォワーディング状態

Blocking:ブロッキング状態

Down:ポートがダウン状態,またはチャネルグループがダウン状態

Secondary

セカンダリポートのポート番号,またはチャネルグループ番号

Status

セカンダリポートの状態

Forwarding:フォワーディング状態

Blocking:ブロッキング状態

Down:ポートがダウン状態,またはチャネルグループがダウン状態

Preemption

Delay

自動切り戻し時間(秒)

アクティブポートを自動で切り戻すまでの設定時間

未設定の場合は"-"を表示します。

Rest

自動切り戻しまでの残時間(秒)

アクティブポートが切り戻るまでの残時間

未設定の場合,または切り戻る条件にない場合は"-"を表示します。

Flush

VLAN

フラッシュ制御フレームを送信するVLANのVLAN ID

アクセスポート,プロトコルポート,またはMACポートで,コンフィグレーションで指定したVLANが存在しない場合には,コンフィグレーションとは異なるVLAN IDを表示することがあります。

次に示す条件のどれかに当てはまり,フラッシュ制御フレームを送信しない場合は"-"を表示します。

  • コンフィグレーションでフラッシュ制御フレームの送信を設定していない場合

  • トランクポートで,コンフィグレーションで指定したVLANが存在しない場合

  • トランクポートで,コンフィグレーションでVLANを指定しなかった場合にネイティブVLANが存在しないとき

Update

MACアドレスアップデートフレームの送信回数

MACアドレスアップデート機能が無効の場合は"-"を表示します。

Reset

ポートリセット機能設定

1〜10s:ポートリセット機能使用時のポートダウン時間(秒)

未設定の場合は"-"を表示します。

VLAN

プライマリポートに設定されているVLANのVLAN ID

プライマリポートにVLANが存在しない場合は"-"を表示します。

MAC Address update Exclude-VLAN

MACアドレスアップデート機能対象外VLAN

未設定の場合は"-"を表示します。

Last change factor

最後にアクティブポートが決定した際の要因

command:運用コマンド入力

config:コンフィグレーションコマンド入力

primary down:プライマリポートダウン

primary up:プライマリポートアップ

secondary down:セカンダリポートダウン

secondary up:セカンダリポートアップ

preemption delay:自動切り戻し

一度もアクティブポートが決定していない場合は"-"を表示します。

Last change time

最後にアクティブポートが決定した日時

yyyy/mm/dd hh:mm:ss 年/月/日 時:分:秒

一度もアクティブポートが決定していない場合は"-"を表示します。

Last Flush Tx time

フラッシュ制御フレームの最終送信日時

yyyy/mm/dd hh:mm:ss 年/月/日 時:分:秒

該当するアップリンクポートで最後にフラッシュ制御フレームを送信した時刻を表示します。

一度も送信していない場合は"-"を表示します。

コンフィグレーションの変更によってフラッシュ制御フレーム機能が無効となった場合でも,本項目の情報はクリアされません。

Last MAC Address update Tx time

MACアドレスアップデートフレームの最終送信日時

yyyy/mm/dd hh:mm:ss 年/月/日 時:分:秒

該当するアップリンクポートで最後にMACアドレスアップデートフレームを送信した時刻を表示します。

一度も送信していない場合は"-"を表示します。

コンフィグレーションの変更によってMACアドレスアップデート機能が無効となった場合でも,本項目の情報はクリアされません。

Last port reset time

ポートリセット機能の最終実行日時

yyyy/mm/dd hh:mm:ss 年/月/日 時:分:秒

該当するアップリンクポートで最後にポートリセットを実行した時刻を表示します。

一度も実行していない場合は"-"を表示します。

コンフィグレーションの変更によってポートリセット機能が無効となった場合でも,本項目の情報はクリアされません。

注※ 自動切り戻し機能によってプライマリポートがアクティブポートに切り戻る途中に,コンフィグレーションでセカンダリポートを変更した場合に表示します。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表37‒3 show switchport-backupコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

Can't execute this command in backup switch or transit switch.

バックアップスイッチまたはトランジットスイッチではコマンドを実行できません。

Can't execute.

コマンドを実行できません。再実行してください。

Connection failed to Uplink Redundant program.

アップリンク・リダンダントプログラムとの通信が失敗しました。コマンドを再実行してください。

No operational Port.

実行可能なポートまたはチャネルグループはありません。指定パラメータを確認して再実行してください。

[注意事項]

なし