運用コマンドレファレンス Vol.1


show ip dhcp snooping binding

DHCP snoopingのバインディングデータベースを表示します。

[入力形式]

show ip dhcp snooping binding [[ip] <ip address>] [mac <mac address>]
                              [vlan <vlan id>]
                              [interface <interface type> <interface number>]
                              [{ static | dynamic }]

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

[ip] <ip address>

指定したIPアドレスを対象として,バインディングデータベースを表示します。

mac <mac address>

指定したMACアドレスを対象として,バインディングデータベースを表示します。

vlan <vlan id>

指定したVLANインタフェースを対象として,バインディングデータベースを表示します。

<vlan id>にはコンフィグレーションコマンドip dhcp snooping vlanで設定したVLAN IDを指定します。

interface <interface type> <interface number>

指定したインタフェースを対象として,バインディングデータベースを表示します。

<interface type> <interface number>には,次に示すインタフェース種別グループに対応するインタフェース名およびインタフェース番号を指定できます。詳細は,「パラメータに指定できる値」の「■インタフェースの指定方法」を参照してください。なお,<interface number>は<switch no.>を含まない形式で指定してください。

  • イーサネットインタフェース

  • ポートチャネルインタフェース

{ static | dynamic }
static

スタティック登録されたエントリを対象として,バインディングデータベースを表示します。

dynamic

ダイナミック登録されたエントリを対象として,バインディングデータベースを表示します。

各パラメータ省略時の動作

本コマンドでは,パラメータを指定してその条件に該当するエントリだけを表示できます。パラメータを指定しない場合は,条件を限定しないでエントリを表示します。複数のパラメータを指定した場合は,それぞれの条件に同時に該当するエントリを表示します。

すべてのパラメータ省略時の動作

すべてのエントリを表示します。

[スタック構成時の運用]

未サポートです。

[実行例]

DHCP snoopingのすべてのエントリを表示します。

図34‒1 DHCP snoopingのバインディングデータベース表示コマンド実行結果画面
> show ip dhcp snooping binding
Date 20XX/04/20 12:00:00 UTC
Agent URL: flash
Last succeeded time: 20XX/04/20 11:50:00 UTC
Total Bindings Used/Max    :       5/   3070
Total Source guard Used/Max:       2/   3070
 
Bindings: 5
MAC Address     IP Address       Expire(min)  Type      VLAN  Port
0012.e287.0001  192.168.0.201    -            static*   1     0/1
0012.e287.0002  192.168.0.204    1439         dynamic   2     0/4
0012.e287.0003  192.168.0.203    -            static    3     0/3
0012.e287.0004  192.168.0.202    3666         dynamic   4     ChGr:2
0012.e2be.b0fb  192.168.100.11   59           dynamic*  12    0/11
>
 
> show ip dhcp snooping binding 192.168.0.202
Date 20XX/04/20 12:00:00 UTC
Agent URL: flash
Last succeeded time: 20XX/04/20 11:50:00 UTC
Total Bindings Used/Max    :       5/   3070
Total Source guard Used/Max:       2/   3070
 
Bindings: 1
MAC Address     IP Address       Expire(min)  Type      VLAN  Port
0012.e287.0004  192.168.0.202    3666         dynamic   4     ChGr:2
>

[表示説明]

表34‒1 show ip dhcp snooping bindingコマンドの表示内容

表示項目

意味

表示詳細情報

Agent URL

バインディングデータベースの保存先

コンフィグレーションでの設定情報を表示します。

flash:内蔵フラッシュメモリ

mc:MC

-:指定なし

Last succeeded time

装置が最後に保存した日時(年/月/日 時:分:秒 タイムゾーン)

保存先に対する保存日時を表示します。

次に示す場合には,"-"を表示します。

  • Agent URLの指定なし

  • 一度も保存していない

  • 復元対象のエントリが0件

Total Bindings Used/Max: <Used>/<Max>

バインディングデータベースに登録したエントリ数と,登録可能な最大エントリ数

<Used>:登録エントリ数

<Max>:登録可能最大エントリ数

Total Source guard Used/Max: <Used>/<Max>

インタフェースに適用し,端末フィルタが有効となっているエントリ数と,適用可能な最大エントリ数

<Used>:適用エントリ数

<Max>:適用可能最大エントリ数

Bindings

表示件数

MAC Address

端末のMACアドレス

IP Address

端末のIPアドレス

Expire(min)

エージング時間(分)

スタティックエントリやエージング時間が無制限の場合は"-"を表示します。

Type

エントリ種別

static:スタティックエントリ

static*:スタティックエントリ(端末フィルタ対象)

dynamic:ダイナミックエントリ

dynamic*:ダイナミックエントリ(端末フィルタ対象)

VLAN

端末が接続されているVLAN ID

Port

端末が接続されているポート

該当するインタフェースがイーサネットインタフェースの場合はNIF番号とポート番号を表示します。

ポートチャネルインタフェースの場合は次の値を表示します。

ChGr:1〜ChGr:48

(凡例)−:特になし

注※ 装置の再起動などで,バインディングデータベースを復元した場合は,復元情報を保存した時刻を表示します。

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表34‒2 show ip dhcp snooping bindingコマンドの応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

DHCP snooping doesn't seem to be running.

DHCP snoopingが動作していないため,コマンドが失敗しました。

Illegal Port -- <port no.>.

指定ポート番号が不正です。指定パラメータを確認し,再実行してください。

<port no.>:ポート番号

Program error occurred: <error message>

プログラムエラーが発生しました。コマンドを再実行してください。

<error message>:エラー部位

[注意事項]

なし