運用コマンドレファレンス Vol.1


snmp walk

指定したMIBツリーを表示します。

[入力形式]

snmp walk <variable name>

[入力モード]

一般ユーザモードおよび装置管理者モード

[パラメータ]

<variable name>

オブジェクト名称,またはドット記法でオブジェクトを指定します。

指定したオブジェクトインスタンスの次の管理情報を検索し,該当オブジェクトのすべてのインスタンスを表示します。

[スタック構成時の運用]

マスタスイッチだけで有効な情報を取得できます。

[実行例]

図18‒7 snmp walkコマンド実行例
> snmp walk interfaces
 
Name: ifNumber.0
Value: 4
 
Name: ifIndex.1
Value: 1
 
Name: ifIndex.3
Value: 3
 
Name: ifIndex.10
Value: 10
 
Name: ifIndex.100
Value: 100
 
Name: ifDescr.1
Value: loopback
 
Name: ifDescr.3
Value: VLAN 1 (default) (VLAN0001)
 
Name: ifDescr.10
Value: MGMT0
 
Name: ifDescr.100
Value: GigabitEther 1/0/1

[表示説明]

表18‒10 snmp walkコマンド実行時の表示内容

表示記号

意味

表示詳細情報

Name

オブジェクトインスタンス

Value

オブジェクトインスタンス値

[通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表18‒11 snmp walkコマンド応答メッセージ一覧

メッセージ

内容

<SNMP agent IP address>: host unknown.

不正なSNMPエージェントアドレスが指定されました。

Can't execute this command in backup switch or transit switch.

バックアップスイッチまたはトランジットスイッチではコマンドを実行できません。

Cannot translate variable class: <MIB Object Name>

<MIB Object Name>というオブジェクト名称が不正です。

Error code set in packet - General error: <Number>.

該当SNMPエージェントから,指定されたオブジェクトIDは管理しているが正しくMIB値を取得できなかったと応答が返ってきました。また,取得できなかったオブジェクトIDは<Number>番目に指定したものです。

Error code set in packet - No such variable name. Index: <Number>.

該当SNMPエージェントから,指定されたオブジェクトIDは管理していないと応答が返ってきました。また,管理していないオブジェクトIDは<Number>番目に指定したものです。

Error code set in packet - Return packet too big.

該当SNMPエージェントで,許容サイズを超えるMIB値を応答しようとした,という応答が返ってきました。

Error code set in packet - Unknown status code: <Code>

規格で規定されていない応答ステータスコード<Code>を含むSNMPフレームを受信しました。

error parsing packet.

異常フォーマットのSNMPフレームを受信しました。

error parsing pdu packet.

SNMP PDUフレームフォーマット異常のフレームを受信しました。

make_obj_id_from_dot, bad character : x,y,z

ドット記法で指定したオブジェクトIDの中に不正な文字x,y,zが含まれます。

No response - retrying

該当SNMPエージェントからの応答がないためリトライ中です。

No response - try again.

該当SNMPエージェントからの応答がありませんでした。

receive error.

受信エラーが発生しました。

request ID mismatch. Got: <ID1>, expected: <ID2>

SNMPフレームのリクエスト識別番号<ID2>のフレームを期待していたが,リクエスト識別番号<ID1>のSNMPフレームを受信しました。または,MIB検索でタイムアウトが発生しました。

unable to connect to socket.

SNMPフレームを送信しようとしましたが,失敗しました。

[注意事項]

  1. 電源を入れた直後,またはcopyコマンドによってバックアップコンフィグレーションファイルをスタートアップコンフィグレーションファイルにコピーした直後,約5分間はSNMPエージェント初期化中のためNo response応答メッセージを出力します。

  2. 本装置のインタフェース数が多い場合,IP関連のMIB情報の検索時間で時間がかかり,タイムアウトが発生することがあります。この場合,snmp getコマンドで取得するか,またはsnmp getnextコマンドで,インスタンス値を設定して取得するようにしてください。

  3. コンフィグレーションコマンドsnmp-server communityの設定をしていない場合,No response応答メッセージを出力し,MIB取得はできません。