コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


dot1x vlan supplicant-detection

端末検出動作を指定します。

[入力形式]

情報の設定・変更

dot1x vlan <vlan id list> supplicant-detection {disable | full | shortcut | auto}

情報の削除

no dot1x vlan <vlan id list> supplicant-detection

[入力モード]

(config)

[パラメータ]

<vlan id list>

IEEE802.1X認証設定を適用するVLANのVLAN IDを指定します。本装置に未設定のVLANは指定できません。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <vlan id list>の指定方法,また,値の設定範囲については「パラメータに指定できる値」を参照してください。ただし,このコマンドでデフォルトVLAN(VLAN ID=1)は指定できません。

{disable | full | shortcut | auto}

端末検出動作を指定します。

disable

認証済み端末が存在する場合は,EAP-Request/Identityをマルチキャスト送信しません。認証前端末が送信したEAPOL-Startを受信することで認証前端末を検出し,認証を開始します。

このため,本パラメータを指定した場合,自発的にEAPOL-Startを送信しないSupplicantソフトウェアを使用すると,認証前端末を検出できません。

full

認証済み端末が存在する場合でも,EAP-Request/Identityをマルチキャスト送信します。認証前端末がこのフレームを受信し応答することで認証を開始します。

認証済み端末もこのフレームを受信することで再認証を開始します。本パラメータでは,認証済み端末が再認証を開始した場合,認証シーケンスを省略しないで実施します。

認証済み端末が定期的に再認証するため,端末台数に比例した負荷が掛かります。本パラメータを指定した場合,負荷の影響を避けるため,認証単位当たりの端末台数を20台以下にしてください。

shortcut

認証済み端末が存在する場合でも,EAP-Request/Identityをマルチキャスト送信します。認証前端末がこのフレームを受信し応答することで認証を開始します。

認証済み端末もこのフレームを受信することで再認証を開始します。本パラメータでは,認証済み端末が再認証を開始した場合,認証シーケンスを省略してすぐにEAP-Successを送信することで負荷を軽減します。

しかし,一部のSupplicantソフトウェアでは,EAP-Successをすぐに送信する動作を認証失敗と見なします。この結果,本パラメータを指定した場合,認証後すぐに通信が途切れたり,認証後数分から数十分で通信が途切れたり,再認証を繰り返して負荷が上がったりすることがあります。

auto

認証済み端末が存在する場合は,EAP-Request/Identityをマルチキャスト送信しません。その代わり,認証前端末が送信した任意のフレームを受信することで認証前端末を検出し,認証を開始します。

なお,本パラメータを指定した場合,チャネルグループに接続した端末については任意のフレーム受信による検出ができません。この場合,端末を検出する契機は認証前端末が送信したEAPOL-Startの受信だけとなります。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    なし

[コマンド省略時の動作]

新規端末検出動作はshortcutです。

[通信への影響]

なし

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. すべてのIEEE802.1Xは,dot1x system-auth-controlコマンドを設定することで有効になります。

  2. dot1x vlan <vlan id list> enableコマンドが設定されていないと本コマンドは有効になりません。

  3. dot1x vlan <vlan id list> ignore-eapol-startコマンドを指定したインタフェースでdot1x vlan <vlan id list> supplicant-detectionコマンドのdisableを設定することはできません。

[関連コマンド]

dot1x vlan ignore-eapol-start

dot1x system-auth-control

dot1x vlan enable