コンフィグレーションガイド Vol.3


13.4.7 BGP4広告用経路生成

BGP4広告用経路生成とは,BGP4経路と同じ宛先の経路情報を自装置内のアクティブ経路から生成して,BGP4で広告する機能です。パケットのフォワーディング用に実際のBGP4経路を使用して,他装置広告用には生成した広告用経路を使用することによって,BGP4経路を宛先とするフォワーディングと安定した経路広告が可能となります。この機能の使用例を次に示します。

通常はルータAから受信したBGP4経路をフォワーディングテーブルに設定して,該当経路から生成された広告用経路をルータBに広告します。

図13‒20 広告用経路生成と広告(通常の場合)

[図データ]

ルータAから学習していたBGP4経路が削除された場合は,スタティック経路がアクティブ経路となり,このスタティック経路から生成された広告用経路をルータBに広告します。

図13‒21 広告用経路生成と広告(BGP4経路が削除された場合)

[図データ]

このように設定することで,通常のフォワーディングにはBGP4経路が使用され,かつルータAから受信するBGP4経路がフラップした場合でもルータBへのBGP4経路広告に影響しません。

なお,広告用経路の生成にはコンフィグレーションコマンドnetworkを使用します。

広告用経路は明示的に経路フィルタリングを設定しないかぎり,すべてのピアに広告します。BGP4経路から生成された同じ宛先の広告用経路をBGP4経路の学習元(ここではルータA)に広告した場合,経路ループが発生するおそれがあるため,経路フィルタリングで広告を抑止してください。