コンフィグレーションガイド Vol.1


31.1.2 IGMP snoopingおよびMLD snooping概要

レイヤ2スイッチはマルチキャストトラフィックをVLAN内の全ポートに中継します。そのため,レイヤ2スイッチが接続されているネットワークでマルチキャストを使用すると,マルチキャストトラフィックの受信者がいないポートに不要なマルチキャストトラフィックが流れることになります。

IGMP snoopingおよびMLD snoopingは,IGMPあるいはMLDメッセージを監視して,受信者が接続しているポートに対してマルチキャストトラフィックを中継します。この機能を利用することで,不要なマルチキャストトラフィックの中継を抑止し,ネットワークを効率的に利用することができます。IGMP snooping/MLD snooping概要を次の図に示します。

図31‒2 IGMP snooping/MLD snooping概要

[図データ]

マルチキャストトラフィックの受信者が接続するポートを検出するため,本装置はグループ管理プロトコルのパケットを監視します。グループ管理プロトコルは,ルータホスト間でグループメンバーシップ情報を送受信するプロトコルで,IPv4ネットワークではIGMPが使用され,IPv6ネットワークではMLDが使用されます。ホストから送信されるグループ参加・離脱報告を示すパケットを検出することで,どの接続ポートへマルチキャストトラフィックを中継すべきかを学習します。