コンフィグレーションガイド Vol.1


26.1.2 VXLANの基本動作

本装置では,VXLANフレーム受信時に,装置に設定されたVTEPで次の情報を学習します。

その後,学習した情報に基づいてレイヤ2フレームを転送することで,レイヤ3ネットワーク経由の転送帯域を抑えます。

ARP要求フレームとARP応答フレームの転送を例とした,VXLANの基本動作を次の図に示します。この図の本装置1,本装置2,および本装置3には,同一VNI IDのVXLANトンネルが設定されているものとします。

図26‒2 VXLANの基本動作

[図データ]

  1. ホスト1からARP要求(ブロードキャストフレーム)を受信します。

  2. 本装置1は受信したARP要求をカプセル化(VNI付加)します。VXLANトンネルを使用して,同一VNI内の本装置2および本装置3へユニキャストで転送します。

  3. 本装置2は,受信したVXLANフレームから学習した結果をMACアドレステーブルに登録します。

  4. 本装置2はVXLANフレームをデカプセル化(VNI削除)して,ARP要求フレームをホスト2へ転送します。

  5. ホスト2からARP応答を受信します。

  6. 本装置2は受信したARP応答をカプセル化(VNI付加)します。宛先は学習済みのため,VXLANトンネルを使用して本装置1へユニキャストで転送します。

  7. 本装置1は,受信したVXLANフレームから学習した結果をMACアドレステーブルに登録します。

  8. 本装置1はVXLANフレームをデカプセル化(VNI削除)して,ARP応答フレームをホスト1へ転送します。