7.1.1 概要
スタックは,複数の装置を接続して論理的に1台の装置として動作させます。複数の装置を論理的な1台の装置として管理する機能をスタック機能と呼びます。スタックには,次に示す特長があります。
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一元管理
複数の装置を1台の装置として運用できます。
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冗長性
複数の装置で構成されるため,一部の障害でも通信を継続できます。
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拡張性
装置を追加することで,利用できるポート数を増やせます。
スタック機能が動作している装置をイーサネットインタフェースで接続すると,スタックを構成します。スタックの構成例を次の図に示します。
スタックを構成するそれぞれの装置をメンバスイッチと呼び,メンバスイッチを識別するための番号をスイッチ番号と呼びます。また,スタックを構成するメンバスイッチのうち一つをマスタスイッチ,一つをバックアップスイッチと呼びます。このメンバスイッチ間を接続するポートをスタックポート,スタックポートで2台のメンバスイッチを接続する回線をスタックリンクと呼びます。
スタックは1台のメンバスイッチでも構成でき,最大で2台です。また,1台のメンバスイッチに設定できるスタックポートは最大で4ポートです。
マスタスイッチはスタックを構成するメンバスイッチを制御します。バックアップスイッチはマスタスイッチに障害が発生した場合に,新しいマスタスイッチとして動作します。