コンフィグレーションガイド Vol.2

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17.1.3 アップリンク・リダンダント動作概要

アップリンク・リダンダントでは,1対のポートまたはリンクアグリゲーションを用いて冗長性を確保します。このポート対がアップリンクポートです。アップリンクポートには,通常,通信を行うプライマリポートと,プライマリポートの障害時に通信を行うセカンダリポートの二つがあります。これらのポートは,コンフィグレーションで設定します。

プライマリポートとセカンダリポートは,同じ帯域やポート数である必要はありません。例えば,プライマリポートには10ギガビット・イーサネットポートを,セカンダリポートには1ギガビット・イーサネットポートを5本束ねたリンクアグリゲーションを設定することもできます。

アップリンクポートのうち,現在通信を行っているポートをアクティブポートと呼びます。また,アクティブポートに障害が発生した場合に,通信継続のため,すぐに通信を開始できるような準備ができているポートをスタンバイポートと呼びます。

アップリンクポートを構成する1対のポートは,VLANなどの構成を同一設定にする必要があります。また,アップリンクポートに設定しているポートは,ほかのアップリンクポートでは設定できません。

アップリンク・リダンダントの動作概要を次の図に示します。

図17-2 アップリンク・リダンダントの動作概要

[図データ]

通常時
本装置のプライマリポートを経由して,上位スイッチへ通信できる状態です。本装置のセカンダリポートは通信していない状態です。

障害時
プライマリポートのリンクダウンを契機に,本装置がアクティブポートをセカンダリポートに変更し,セカンダリポートを経由して上位スイッチへの通信を継続します。この動作を切り替えと呼びます。このとき,新しくアクティブポートになったセカンダリポートから上位スイッチへ,フラッシュ制御フレームという専用の制御フレームまたはMACアドレスアップデートフレームを送信することで,上位スイッチのMACアドレステーブルを更新し,通信を速やかに復旧できます。

復旧時
プライマリポートがリンクアップしてスタンバイポートになっていれば,自動切り戻し機能を使用する,または本装置で運用コマンドを実行することで,アクティブポートをプライマリポートに変更できます。この動作を切り戻しと呼びます。
また,切り替え時と同様に,フラッシュ制御フレームまたはMACアドレスアップデートフレームを送信することで,通信を速やかに復旧できます。

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