運用コマンドレファレンス Vol.1
MCおよびリモートのftpサーバに保存している装置情報を本装置に復旧します。
[入力形式]
restore {mc | ftp <ftp-server>} <filename> [no-software] restore switch <switch no.> mc <filename> [no-software]
[入力モード]
装置管理者モード
[パラメータ]
- switch <switch no.>
- 指定したスイッチ番号のメンバスイッチに対してコマンドを実行します。
- 本パラメータは,スタック構成時のマスタスイッチで指定できます。指定できる値の範囲は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- 本パラメータ省略時の動作
- 自装置に対してコマンドを実行します。
- mc
- イメージの格納元をMCに指定します。
- ftp <ftp-server>
- イメージの格納元をリモートのftpサーバに指定します。<ftp-server>にはサーバのIPアドレス,ホスト名(IPv4アドレスまたはIPv6アドレス)を指定します。
- スタック構成時にマスタスイッチ以外のメンバスイッチで本パラメータを指定しても無効になります。
- <filename>
- イメージが格納されているファイルパスとファイル名を指定します。
- no-software
- ソフトウェアをリストアしません。
- 本パラメータ省略時の動作
- バックアップデータすべての内容をリストアします。
[スタック構成時の運用]
マスタスイッチからスタックを構成しているメンバスイッチのスイッチ番号を指定してコマンドを実行できます。
なお,remote commandコマンドも使用できます。
remote command {<switch no.> | all} restore mc <filename> [no-software]
[実行例1]
MC上に保存されているファイルMCBackup.datから装置情報を復元します。
> enable # restore mc MCBackup.dat Restore information from MC (MCBackup.dat). Copy file from MC... Restore software.
[実行例2]
ftpサーバのMCBackup.datから装置情報を復元します。
> enable # restore ftp ftpserver MCBackup.dat Restore information from FTP(ftpserver) MCBackup.dat. Input username: guest Input password: ftp transfer start. Operation normal end. ftp transfer succeeded. Restore software.
[表示説明]
なし
[通信への影響]
装置情報の復元が完了後,自動的に装置が再起動します。このとき通信が一時的に中断します。また,mcパラメータ指定時,レイヤ2/レイヤ3のプロトコルによる隣接装置の監視時間や送信間隔を初期値より短くしている環境では,レイヤ2/レイヤ3のプロトコルの切断に伴って通信が途切れる場合があります。
[応答メッセージ]
表11-21 restoreコマンドの応答メッセージ一覧
メッセージ 内容 another user is executing now. ほかのユーザがrestoreコマンドまたはppupdateコマンドを実行中のため,本コマンドを実行できません。 Can't execute for accounts mismatch. バックアップスイッチのアカウントが不一致のため,本コマンドを実行できません。アカウントを操作するコマンド(adduser,rmuser,password,clear password)を実行して,アカウントを同期してください。 Can't execute. コマンドを実行できません。再実行してください。 File is not found. 指定したファイルが見つかりません。 MC is busy. ほかのプロセスがMCにアクセスしています。
時間をおいて再実行してください。MC not found. MCがスロットに挿入されていません。
MCが正しく装置に挿入されているか確認してください。
装置のメモリカードスロットにほこりが付着していないか確認してください。ほこりが付着しているときは,乾いた布などでほこりを取ってから再度MCを挿入してください。No such Switch <switch no.>. 指定されたスイッチ番号が存在しません。指定パラメータを確認して再実行してください。
また,メンバスイッチの追加直後などは,コマンドを実行できないことがあります。その場合は,再実行してください。
<switch no.>:スイッチ番号Restore operation failed. 装置情報の復元に失敗しました。
本装置のディスク空き容量が不足している可能性があります。不要なファイルを削除したあとに再度コマンドを実行してください。Switch <switch no.> was deleted from stack. メンバスイッチはスタック構成から削除されました。
<switch no.>:スイッチ番号
[注意事項]
- 装置情報の復元が完了後,自動的に装置が再起動します。このとき通信が一時的に中断します。
- 本コマンドの実行時はほかのユーザがログインしないようにしてください。
- restore mcでMCからリストアを行っている間,MCの抜き差しを行わないでください。
- バックアップ,リストアは同一のモデル間で行ってください。
- MCへのアクセスは装置への負荷が高くなります。mcパラメータを指定する場合,レイヤ2/レイヤ3のプロトコルによる隣接装置との接続維持のための監視時間や送信間隔を初期値より短くしている環境では,プロトコルの監視時間および送信間隔を長くしたあと,指定してください。
- 本コマンド実行中は,装置スリープ機能が抑止されます。本コマンド実行中にスケジュール実行時間帯になった場合は,本コマンドが終了したあとでスリープ状態に遷移します。
- ほかのユーザがppupdateコマンドまたはrestoreコマンドを実行中は,本コマンドを実行できません。実行すると「another user is executing now.」のメッセージを表示して異常終了します。この場合,時間をおいて再実行してください。それでも異常終了する場合は,“rm /tmp/ppupdate.exec”を実行してファイルを削除したあと,本コマンドを再実行してください。
- スタックを構成する装置をリストアする場合,リストアしたあとにスタックを構成してください。
- remote commandコマンドをallパラメータで指定した場合,マスタスイッチだけリストアされます。
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