コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


ipv6 traffic-filter

イーサネットインタフェース,またはVLANインタフェースに対してIPv6アクセスリストを適用し,IPv6フィルタ機能を有効にします。

装置当たり,ip access-group,ipv6 traffic-filterおよびmac access-groupをインタフェースに対して最大540リスト設定できます。

インタフェースへの設定数については,「■インタフェースへの設定数」を参照してください。

[入力形式]

情報の設定
  • イーサネットインタフェース

    ipv6 traffic-filter <access list name> {in | out}

  • VLANインタフェース

    ipv6 traffic-filter <access list name> {in | out}

情報の削除
  • イーサネットインタフェース

    no ipv6 traffic-filter <access list name> {in | out}

  • VLANインタフェース

    no ipv6 traffic-filter <access list name> {in | out}

[入力モード]

(config-if)

[パラメータ]

<access list name>

設定するIPv6フィルタの識別子を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    31文字以内の名前を指定します。

    詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

{in | out}

InboundまたはOutboundを指定します。

in :Inbound(受信側の指定)

out:Outbound(送信側の指定)

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    なし

[コマンド省略時の動作]

なし

[通信への影響]

1エントリ以上を設定したアクセスリストをインタフェースに適用する場合,エントリがインタフェースに適用されるまでの間,該当インタフェースで受信したIPv6パケットが一時的に廃棄されます。

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. IPv6アクセスリストは同一インタフェースのInboundとOutboundに対して,それぞれ一つ適用できます。すでに設定されている場合は,いったん削除してから設定することになります。

  2. 実在しないIPv6フィルタを設定した場合は何も動作しません。IPv6フィルタの識別子は登録されます。

  3. 受信側フロー検出モードによる設定の可否を次の表に示します。

    表19‒16 受信側フロー検出モードによる設定の可否(IPv6)

    受信側フロー検出モード

    設定の可否

    イーサネット

    VLAN

    layer3-1

    ×

    ×

    layer3-2

    ×

    ×

    layer3-3

    ×

    layer3-4

    ×

    layer3-5

    ×

    layer3-6

    ×

    layer3-dhcp-1

    ×

    ×

    (凡例) ○:設定可能 ×:設定不可

  4. 送信側フロー検出モードによる設定の可否を次の表に示します。

    表19‒17 送信側フロー検出モードによる設定の可否(IPv6)

    送信側フロー検出モード

    設定の可否

    イーサネット

    VLAN

    layer3-1-out

    ×

    ×

    layer3-2-out

    ×

    layer3-3-out

    ×

    (凡例) ○:設定可能 ×:設定不可

  5. 受信側フロー検出モードがlayer3-3の場合でIPv6フィルタを適用するとき,リスト内のフロー検出条件の宛先IPアドレスにanyが指定されていると設定できます。

  6. 受信側フロー検出モードがlayer3-4の場合でIPv6フィルタを適用するとき,リスト内のフロー検出条件の送信元IPアドレスにanyが指定されていると設定できます。

  7. 受信側フロー検出モードがlayer3-3,layer3-4およびlayer3-5のとき,フロー検出条件の送信元ポート番号および宛先ポート番号にrangeを指定したIPv6フィルタを適用できます。

  8. フロー検出条件にVLANパラメータがあるとき,適用するイーサネットインタフェースの設定内容にVLAN IDが含まれていれば設定できます。

  9. VLANインタフェースに対してIPv6パケットフィルタを適用する場合は,フロー検出条件にVLANパラメータがないときに設定できます。

  10. フロー検出条件にVLANパラメータがあるアクセスリストをOutboundに設定する場合は,装置のイーサネットインタフェースに対してトンネリングポートの設定が一つもないときに設定できます。

  11. フロー検出条件にVLANパラメータがあるアクセスリストをOutboundに設定する場合は,該当インタフェースに対してTag変換の設定がないときに設定できます。

  12. アクセスリストをVLANインタフェースのOutboundに設定する場合,VLANインタフェースに含まれているイーサネットインタフェースに設定されているTag変換の設定が一つもないときに設定できます。

[関連コマンド]

ipv6 access-list