コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1


ip access-group

イーサネットインタフェースまたはVLANインタフェースに対してIPv4アクセスリストを適用し,IPv4フィルタ機能を有効にします。装置当たり,ip access-group,ipv6 traffic-filterおよびmac access-groupをインタフェースに対して最大540リスト設定できます。

インタフェースへの設定数については,「■インタフェースへの設定数」を参照してください。

ポリシーベースルーティングのパラメータを設定したアクセスリストをインタフェースに適用する際は,VLANインタフェースのInbound(受信側)を指定してください。【OS-L3A】

[入力形式]

情報の設定

ip access-group {<access list number> | <access list name>} {in | out}

情報の削除

no ip access-group {<access list number> | <access list name>} {in | out}

[入力モード]

(config-if)

[パラメータ]

{<access list number> | <access list name>}

設定するIPv4アドレスフィルタまたはIPv4パケットフィルタの識別子を指定します。

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    <access list number>の場合は,1〜199,1300〜2699(10進数)を指定します。

    <access list name>の場合は,31文字以内の名前を指定します。

    詳細は,「パラメータに指定できる値」を参照してください。

{in | out}

InboundまたはOutboundを指定します。

in :Inbound(受信側の指定)

out:Outbound(送信側の指定)

  1. 本パラメータ省略時の初期値

    省略できません

  2. 値の設定範囲

    なし

[コマンド省略時の動作]

なし

[通信への影響]

1エントリ以上を設定したアクセスリストをインタフェースに適用する場合,エントリがインタフェースに適用されるまでの間,該当インタフェースで受信したIPパケットが一時的に廃棄されます。

[設定値の反映契機]

設定値変更後,すぐに運用に反映されます。

[注意事項]

  1. IPv4アクセスリストは同一インタフェースのInboundとOutboundに対して,それぞれ一つ適用できます。すでに設定されている場合は,いったん削除してから設定することになります。

  2. 実在しないIPv4フィルタを設定した場合は何も動作しません。IPv4フィルタの識別子は登録されます。

  3. 受信側フロー検出モードによる設定の可否を次の表に示します。

    表19‒14 受信側フロー検出モードによる設定の可否(IPv4)

    受信側フロー検出モード

    設定の可否

    イーサネット

    VLAN

    layer3-1

    layer3-2

    ×

    layer3-3

    ×

    layer3-4

    ×

    layer3-5

    ×

    layer3-6

    ×

    layer3-dhcp-1

    (凡例) ○:設定可能 ×:設定不可

  4. 送信側フロー検出モードによる設定の可否を次の表に示します。

    表19‒15 送信側フロー検出モードによる設定の可否(IPv4)

    送信側フロー検出モード

    設定の可否

    イーサネット

    VLAN

    layer3-1-out

    ×

    layer3-2-out

    ×

    layer3-3-out

    ×

    (凡例) ○:設定可能 ×:設定不可

  5. イーサネットインタフェースに対してIPv4パケットフィルタを適用する場合は,フロー検出条件にVLANパラメータがあるとき,適用するイーサネットインタフェースの設定内容にVLAN IDが含まれていれば設定できます。

  6. VLANインタフェースに対してIPv4パケットフィルタを適用する場合は,フロー検出条件にVLANパラメータがないときに設定できます。

  7. フロー検出条件にVLANパラメータがあるアクセスリストをOutboundに設定する場合は,装置のイーサネットインタフェースに対してトンネリングポートの設定が一つもないときに設定できます。

  8. フロー検出条件にVLANパラメータがあるアクセスリストをOutboundに設定する場合は,該当インタフェースに対してTag変換の設定がないときに設定できます。

  9. アクセスリストをVLANインタフェースのOutboundに設定する場合,VLANインタフェースに含まれているイーサネットインタフェースに設定されているTag変換の設定が一つもないときに設定できます。

[関連コマンド]

access-list

ip access-list standard

ip access-list extended