コンフィグレーションガイド Vol.3


12.1.1 概要

BGP4(Border Gateway Protocol 4)は,プロバイダ間の多大な経路情報のやり取りが必要なインターネット接続に適用されるルーティングプロトコルで,階層型のネットワークの概念に基づいて作成されています。BGP4はインターネットのバックボーン上で,プロバイダ間でルーティングテーブルを交換するときに使用されます。また,イントラネットを二つ以上のISPに接続する場合に使用されます。

AS内のルータ間での経路情報の交換にはRIPやOSPFのようなIGP(Interior Gateway Protocol)を使用します。BGP4は,AS間のルーティングプロトコルであり,EGP(Exterior Gateway Protocol)の一つです。BGP4はインターネット上で使用されているすべての経路情報を扱えます。

BGP4の機能を次の表に示します。

表12‒1 BGP4(IPv4)の機能

機能

BGP4

EBGP,IBGPピアリング,経路配信

経路フィルタ,BGP属性変更

コミュニティ

ルート・リフレクション

コンフェデレーション

サポート機能のネゴシエーション

ルート・リフレッシュ

マルチパス

ピアグループ※1

ルート・フラップ・ダンプニング

BGP4 MIB

TCP MD5認証

グレースフル・リスタート

※2

学習経路数制限

(凡例) ○:取り扱う

注※1 外部ピアおよびメンバーAS間ピア同士,または内部ピア同士のグルーピング

注※2 レシーブルータ機能だけをサポート