11.2.4 エリアボーダルータの設定
- [設定のポイント]
-
area rangeコマンドでは,not-advertiseパラメータを指定することで,このマスク付きアドレスの範囲に含まれるネットワークのエリア外への広告を抑止できます。
集約および抑止するアドレスの範囲は,一つのエリアについて複数設定できます。また,エリア内にどの設定の範囲にも含まれないアドレスを使用しているルータやネットワークが存在してもかまいません。ただし,ネットワークを構成するに当たり,トポロジと合ったアドレスを割り当てた上で,トポロジに応じた範囲を使用して集約を設定すると,選択する経路の適切さを損なわないで,効率的にOSPFの経路情報トラフィックを削減できます。
- [コマンドによる設定]
-
エリア0とエリア1に属するエリアボーダルータにおける,経路集約の設定例を示します。
-
(config)# router ospf 1
(config-router)# area 0 range 10.0.0.0 255.255.254.0
エリア0において,ネットワーク10.0.0.0でマスク255.255.254.0の範囲内の経路を学習した場合,エリア1に集約経路を広告します。
-
(config-router)# area 1 range 10.0.2.0 255.255.255.0
エリア1において,ネットワーク10.0.2.0でマスク255.255.255.0の範囲内の経路を学習した場合,エリア0に集約経路を広告します。
-
(config-router)# network 10.0.0.0 0.0.0.255 area 0
ネットワーク10.0.0.0/24の範囲内のインタフェースは,エリア0に所属します。
-
(config-router)# network 10.0.2.0 0.0.0.255 area 1
ネットワーク10.0.2.0/24の範囲内のインタフェースは,エリア1に所属します。