14.3.1 GSRPの状態
GSRPは五つの状態を持ち動作します。状態の一覧を次の表に示します。
| 状態 | 内容 | 
|---|---|
| バックアップ | バックアップ状態として稼働する状態です。バックアップ状態のGSRPスイッチは,VLANグループ内のVLANに対してポートごとにブロッキングします。GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行わないため,MACアドレス学習は行いません。初期稼働時は必ずバックアップ状態から開始します。 | 
| バックアップ (マスタ待ち) | バックアップ状態からマスタ状態へ切り替わる際,対向のGSRPスイッチが確実にバックアップ状態,またはバックアップ(固定)状態であることを確認するための過渡的な状態です。バックアップ(マスタ待ち)状態では,バックアップ状態と同様,GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行いません。 | 
| バックアップ (隣接不明) | バックアップ状態,およびバックアップ(マスタ待ち)状態で,対向のGSRPスイッチからのGSRP Advertiseフレームの受信タイムアウトを検出した際に遷移する状態です。対向のGSRPスイッチはマスタ状態として稼働中の可能性があるため,GSRP Advertiseフレームを再受信する,または運用コマンドset gsrp masterによってマスタ状態へ遷移させる以外は,本状態のままです。バックアップ(隣接不明)状態では,バックアップ状態と同様,GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行いません。 | 
| バックアップ (固定) | コンフィグレーションによって強制的にバックアップ固定にされた状態です。コンフィグレーションが削除されるまで,本状態のままです。バックアップ(固定)状態では,バックアップ状態と同様,GSRP制御フレーム以外のフレームの中継は行いません。 | 
| マスタ | マスタ状態として稼働する状態です。マスタ状態のGSRPスイッチは,VLANグループ内のVLANに対してポートごとにフォワーディングします。GSRP制御フレームを含むすべてのフレームの中継を行い,MACアドレス学習を行います。 |