コンフィグレーションガイド Vol.1


20.9.1 概要

VLANインタフェースはVLANが通信可能な状態になったときにアップし,VLANのポートがダウンした場合や,スパニングツリーなどの機能でブロッキング状態になり通信できなくなった場合にダウンします。

VLAN debounce機能は,VLANインタフェースのアップやダウンを遅延させて,ネットワークトポロジーの変更や,ログメッセージ,SNMP通知などを削減する機能です。

スパニングツリーやRing Protocolなどレイヤ2での冗長構成を使用したときに障害が発生した場合,通常レイヤ3のトポロジー変更と比べて短い時間で代替経路へ切り替わります。VLAN debounce機能によってレイヤ2での代替経路への切替時間までVLANインタフェースのダウンを遅延させると,レイヤ3のトポロジーを変化させずにすみ,通信の可用性を確保できます。

レイヤ3での冗長構成を使用する場合,マスター側に障害が発生したあとの回復時に,両系がマスターとして動作することを防ぐためにVLANインタフェースのアップを遅延させたいとき,VLAN debounce機能でVLANインタフェースのアップを遅延できます。