コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.2
仮想リンクを指定します。仮想リンクは,エリア0(バックボーンエリア)に直接接続していないエリア境界ルータを,エリア0に接続するために使用します。仮想リンクは,通過エリアと相手ルータIDによって識別します。
[入力形式]
- 各種タイマ,平文パスワードの設定・変更
- area <Area-ID> virtual-link <Router-ID> [hello-interval <Seconds>] [retransmit-interval <Seconds>] [transmit-delay <Seconds>] [dead-interval <Seconds>] [authentication-key <Key>]
- MD5認証キーの設定・変更(<Key-id>が異なる複数のキーを入力可)
- area <Area-ID> virtual-link <Router-ID> [message-digest-key <Key-id> md5 <Key>]
- 仮想リンクの削除
- no area <Area-ID> virtual-link <Router-ID>
- エリアの削除(authentication,stub,nssa,virtual-link,rangeのすべてを削除します)
- no area <Area-ID>
[入力モード]
(config-router)
[パラメータ]
- <Area-ID>
- 通過エリアを指定します。スタブエリアとNSSAは指定できません。
- 本パラメータ省略時の初期値
省略できません
- 値の設定範囲
1〜4294967295(10進数),またはIPv4アドレス(0.0.0.0を除く)を指定します。
- <Router-ID>
- 仮想リンクの相手ルータIDを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
省略できません
- 値の設定範囲
IPv4アドレスを指定します。
- hello-interval <Seconds>
- Helloパケットの送信間隔を秒単位で指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
10
- 値の設定範囲
1〜255(10進数:秒)を指定します。
- retransmit-interval <Seconds>
- 再送間隔を秒単位で指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
5
- 値の設定範囲
1〜65535(10進数:秒)を指定します。
- transmit-delay <Seconds>
- 遅延時間を秒単位で指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
1
- 値の設定範囲
1〜65535(10進数:秒)を指定します。
- dead-interval <Seconds>
- 隣接ルータがダウンしたと判断するまでの経過時間を秒単位で指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
hello-intervalの4倍の値です。
- 値の設定範囲
1〜65535(10進数:秒)を指定します。
- authentication-key <Key>
- エリア0に平文パスワード認証を行う設定(area authenticationコマンド)をした場合に,仮想リンクでの認証に使用するキーを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
平文パスワード認証を行いません。
- 値の設定範囲
1〜8文字の文字列を指定します。
ただし,以下の文字は使用できません。
エクスクラメーション(!),ダブルクォート(”),シャープ(#),ドル($),セミコロン(;),逆シングルクォート(`),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),スペース文字,山カッコ始め(<),山カッコ終わり(>),バックスラッシュ文字(\),シングルクォート('),丸カッコ始め((),丸カッコ終わり()),パイプ(|),アンパサンド(&)
- message-digest-key <Key-id>
- エリア0にMD5認証を行う設定(area authenticationコマンド)をした場合,仮想リンクでメッセージダイジェストを使用して認証を行うことを指定します。なお,MD5の詳細は「ip ospf message-digest-key【OS-L3A】」を参照してください。
- 本パラメータ省略時の初期値
MD5認証を行いません。
- 値の設定範囲
0〜255(10進数)の識別子を指定します。
- md5 <Key>
- メッセージダイジェストを生成するためのキーを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
message-digest-keyパラメータを設定する場合,省略できません。
- 値の設定範囲
1〜16文字の文字列を指定します。
ただし,以下の文字は使用できません。
エクスクラメーション(!),ダブルクォート(”),シャープ(#),ドル($),セミコロン(;),逆シングルクォート(`),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),スペース文字,山カッコ始め(<),山カッコ終わり(>),バックスラッシュ文字(\),シングルクォート('),丸カッコ始め((),丸カッコ終わり()),パイプ(|),アンパサンド(&)
[コマンド省略時の動作]
仮想リンクが動作しません。
[通信への影響]
なし
[設定値の反映契機]
設定変更後,すぐに運用に反映されます。
[注意事項]
- 仮想リンクの設定は,仮想リンクの両端のルータで共に設定する必要があります。それぞれのルータで,相手のルータIDを設定しなければなりません。このため,あらかじめconfig-routerモードのrouter-idコマンドを設定するなどの方法で,ルータIDを確定してください。
- MD5の送信キー(message-digest-keyパラメータの指定)は,同一インタフェース内の全ルータで統一してください。新しいキーへ移行するための設定変更中を除き,通常は複数キーの設定を残さないようにしてください。
[関連コマンド]
area authentication
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