コンフィグレーションコマンドレファレンス Vol.1
IPv6 QoSフローリストでのフロー検出条件,および動作指定を指定します。
[入力形式]
- 情報の設定・変更
- [<sequence>] qos {フロー検出条件} [動作指定]
- フロー検出条件
上位プロトコルがTCP,UDPおよびICMP以外の場合
{ipv6 | <protocol>} {<source ipv6>/<length> | host <source ipv6> | any} {<destination ipv6>/<length> | host <destination ipv6> | any} [{traffic-class <traffic class> | dscp <dscp>}] [vlan <vlan id>] [user-priority <priority>]
上位プロトコルがTCPの場合
tcp {<source ipv6>/<length> | host <source ipv6> | any} [{eq <source port> | range <source port start> <source port end>}] {<destination ipv6>/<length> | host <destination ipv6> | any} [{eq <destination port> | range <destination port start> <destination port end>}] [ack] [fin] [psh] [rst] [syn] [urg] [{traffic-class <traffic class> | dscp <dscp>}] [vlan <vlan id>] [user-priority <priority>]
上位プロトコルがUDPの場合
udp {<source ipv6>/<length> | host <source ipv6> | any} [{eq <source port> | range <source port start> <source port end>}] {<destination ipv6>/<length> | host <destination ipv6> | any} [{eq <destination port> | range <destination port start> <destination port end>}] [{traffic-class <traffic class> | dscp <dscp>}] [vlan <vlan id>] [user-priority <priority>]
上位プロトコルがICMPの場合
icmp {<source ipv6>/<length> | host <source ipv6> | any} {<destination ipv6>/<length> | host <destination ipv6> | any} [{<icmp type> [<icmp code>] | <icmp message>}] [{traffic-class <traffic class> | dscp <dscp>}] [vlan <vlan id>] [user-priority <priority>]
- 動作指定
action [{[cos <cos>] [replace-user-priority <priority>] | copy-user-priority}] [discard-class <class>] [replace-dscp <dscp>] [max-rate {<kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G} [max-rate-burst {<kbyte> | <Mbyte>M}]] [min-rate {<kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G} [min-rate-burst {<kbyte> | <Mbyte>M}] [penalty-discard-class <class>] [penalty-dscp <dscp>]]
- 情報の削除
- no <sequence>
[入力モード]
(config-ipv6-qos)
[パラメータ]
- <sequence>
- 作成および変更するQoSフローリスト内の適用順序を設定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
QoSフローリスト内に条件がない場合,初期値は10です。
条件を設定してある場合,設定してある適用順序の最大値+10です。
ただし,適用順序の最大値が4294967284より大きい値を設定した場合は省略できません。
- 値の設定範囲
1〜4294967294(10進数)を指定します。
- {ipv6 | <protocol> | icmp | tcp | udp}
- IPv6パケットの上位プロトコル条件を指定します。
- ただし,すべてのプロトコルを対象とする場合はipv6を指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
省略できません
- 値の設定範囲
1〜42,45〜49,52〜59,61〜255(10進数)またはプロトコル名称を指定します。
指定可能なプロトコル名称については,「表19-2 指定可能なプロトコル名称(IPv6)」を参照してください。
- {<source ipv6>/<length> | host <source ipv6> | any}
- 送信元IPv6アドレスを指定します。
- すべての送信元IPv6アドレスを指定する場合はanyを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
省略できません
- 値の設定範囲
<source ipv6>/<length>,host <source ipv6>,またはanyを指定します。
<source ipv6>には送信元IPv6アドレスを指定します。
<length>にはIPv6アドレスの中で一致条件となる部分をアドレスの先頭からのbit数で指定します。
host <source ipv6>を入力した場合は,<source ipv6>の完全一致をフロー検出条件とします。
anyを指定すると,送信元IPv6アドレスをフロー検出条件とはしません。
<source ipv6>(nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn):
0:0:0:0:0:0:0:0 〜 ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff
<length>:0 〜 128
- {eq <source port> | range <source port start> <source port end>}
- 送信元ポート番号を指定します。
- プロトコルがTCPおよびUDPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜65535(10進数)またはポート名称を指定します。
指定可能なポート名称は「表19-3 TCPで指定可能なポート名称」および「表19-5 UDPで指定可能なポート名称(IPv6)」を参照してください。
eqを指定した場合は<source port>の完全一致をフィルタ条件とします。
rangeを指定した場合は<source port start>から<source port end>の範囲をフィルタ条件とします。
<source port end>は<source port start>より大きいポート番号を指定してください。
- {<destination ipv6>/<length> | host <destination ipv6> | any}
- 宛先IPv6アドレスを指定します。
- すべての宛先IPv6アドレスを指定する場合はanyを指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
省略できません
- 値の設定範囲
<destination ipv6>/<length>,host <destination ipv6>,またはanyを指定します。<destination ipv6>には宛先IPv6アドレスを指定します。<length>にはIPv6アドレスの中で一致条件となる部分をアドレスの先頭からのbit数で指定します。
host <destination ipv6>を入力した場合は<destination ipv6>の完全一致をフロー検出条件とします。
anyを指定すると,宛先IPv6アドレスをフロー検出条件とはしません。
<destination ipv6>(nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn):
0:0:0:0:0:0:0:0 〜 ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff:ffff
<length>:0 〜 128
- {eq <destination port> | range <destination port start> <destination port end>}
- 宛先ポート番号を指定します。
- プロトコルがTCPおよびUDPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜65535(10進数)またはポート名称を指定します。
指定可能なポート名称は「表19-3 TCPで指定可能なポート名称」および「表19-5 UDPで指定可能なポート名称(IPv6)」を参照してください。
eqを指定した場合は<destination port>の完全一致をフィルタ条件とします。
rangeを指定した場合は<destination port start>から<destination port end>の範囲をフィルタ条件とします。
<destination port end>は<destination port start>より大きいポート番号を指定してください。
- traffic-class <traffic class>
- トラフィッククラスフィールド値を指定します。
- 受信パケットのトラフィッククラスフィールドと比較します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜255(10進数)を指定します。
- dscp <dscp>
- トラフィッククラスフィールドの上位6ビットであるDSCP値を指定します。
- 受信パケットのトラフィッククラスフィールド上位6ビットと比較します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜63(10進数)またはDSCP名称を指定します。
指定可能なDSCP名称は「表19-8 指定可能なDSCP名称」を参照してください。
- ack
- TCPヘッダのACKフラグが1のパケットの検出を指定します。
- プロトコルがTCPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- fin
- TCPヘッダのFINフラグが1のパケットの検出を指定します。
- プロトコルがTCPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- psh
- TCPヘッダのPSHフラグが1のパケットの検出を指定します。
- プロトコルがTCPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- rst
- TCPヘッダのRSTフラグが1のパケットの検出を指定します。
- プロトコルがTCPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- syn
- TCPヘッダのSYNフラグが1のパケットの検出を指定します。
- プロトコルがTCPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- urg
- TCPヘッダのURGフラグが1のパケットの検出を指定します。
- プロトコルがTCPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- <icmp type>
- ICMPタイプを指定します。
- プロトコルがICMPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜255(10進数)を指定します。
- <icmp code>
- ICMPコードを指定します。
- プロトコルがICMPだけのオプションです。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜255(10進数)を指定します。
- <icmp message>
- ICMPメッセージ名称を指定します。
- プロトコルがICMPだけのオプションです。
- 指定可能なICMPメッセージ名称は「表19-12 ICMPで指定可能なメッセージ名称(IPv6)」を参照してください。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
なし
- vlan <vlan id>
- VLAN IDを指定します。
- 本パラメータはイーサネットインタフェースに適用した場合だけ有効です。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
「パラメータに指定できる値」を参照してください。
- user-priority <priority>
- ユーザ優先度を指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(検出条件としません)
- 値の設定範囲
0〜7(10進数)を指定します。
動作パラメータ
- action
- 動作パラメータを設定,変更する場合は必ず本パラメータを動作パラメータ全体の先頭に設定してください。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(動作指定をする場合は省略できません)
- 値の設定範囲
なし
- cos <cos>
- 装置内の優先度を示すインデックス(Cos)を指定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
デフォルトのCos値となります。デフォルトのCos値については「コンフィグレーションガイド Vol.2 3.10.2 CoS値・キューイング優先度」を参照してください。
- 値の設定範囲
0〜7(10進数)を指定します。
- discard-class <class>
- キューイング優先度を指定します。
- 受信したパケットのキューイング優先度を指定値<class>に変更します。
- 本パラメータ省略時の初期値
デフォルトのキューイング優先度となります。デフォルトのキューイング優先度については「コンフィグレーションガイド Vol.2 3.10.2 CoS値・キューイング優先度」を参照してください。
- 値の設定範囲
1〜3(10進数)を指定します。
- replace-dscp <dscp>
- DSCP書き換え値を指定します。
- 受信したパケットのDSCPフィールドを,指定値<dscp>に書き換えます。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(DSCP値を書き換えません)
- 値の設定範囲
0〜63(10進数)またはDSCP名称を指定します。
指定可能なDSCP名称については,「表19-8 指定可能なDSCP名称」を参照してください。
- replace-user-priority <priority>
- ユーザ優先度の書き換え値を指定します。
- 受信したパケットのユーザ優先度を指定値<priority>に書き換えます。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(ユーザ優先度を書き換えません)
- 値の設定範囲
0〜7(10進数)を指定します。
- copy-user-priority
- ユーザ優先度引き継ぎ機能を有効にします。
- ユーザ優先度引き継ぎ機能については,「コンフィグレーションガイド Vol.2 3.7.2 ユーザ優先度引き継ぎ」を参照してください。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし(ユーザ優先度引き継ぎ機能を使用しません)
- 値の設定範囲
なし
- max-rate
- 最大帯域制御を実施します。
- 送受信するパケットの帯域監視を行い,指定した最大帯域値を超えた違反パケットを廃棄します。
- { <kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G }
- 最大帯域制御での監視帯域値を指定します。min-rateより大きい値を指定してください。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし
- 値の設定範囲
指定可能な監視帯域値については,「■帯域監視の値の設定範囲」を参照してください。
- max-rate-burst { <kbyte> | <Mbyte>M }
- 最大帯域制御でのバーストサイズ(最大帯域を超えて遵守パケットと判定するパケットのバイト数)を設定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
32
- 値の設定範囲
<kbyte>:32,64,128,256,512,1000,2000,4000,8000,16000
<Mbyte>M:1M,2M,4M,8M,16M
- min-rate
- 最低帯域監視を実施します。
- 送受信するパケットの帯域監視を実行し,指定した監視帯域値を超えた違反パケットにペナルティーを科します。ペナルティーはpenalty-discard-class,penalty-dscpを用いて指定します。
- {<kbit/s> | <Mbit/s>M | <Gbit/s>G}
- 最低帯域監視での監視帯域値を指定します。max-rateより小さい値を指定してください。
- なお,回線速度以上の帯域を指定すると,違反時の動作はできません。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし
- 値の設定範囲
指定可能な監視帯域値については,「■帯域監視の値の設定範囲」を参照してください。
- min-rate-burst { <kbyte> | <Mbyte>M }
- 最低帯域監視でのバーストサイズ(最低帯域を超えて遵守パケットと判定するパケットのバイト数)を設定します。
- 本パラメータ省略時の初期値
32
- 値の設定範囲
<kbyte>:32,64,128,256,512,1000,2000,4000,8000,16000
<Mbyte>M:1M,2M,4M,8M,16M
- penalty-discard-class <class>
- 最低帯域違反時のキューイング優先度を指定します。
- min-rateを使用した最低帯域監視で,違反パケットのキューイング優先度を指定値<class>に変更します。
- 遵守パケットはdiscard-classの指定に従います。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし
- 値の設定範囲
1〜3(10進数)を指定します。
- penalty-dscp <dscp>
- 最低帯域違反時のDSCP書き換え値を指定します。
- min-rateを使用した最低帯域監視で,違反パケットのDSCPフィールドを,指定値<dscp>に書き換えます。
- 遵守パケットはreplace-dscpの指定に従います。
- 本パラメータ省略時の初期値
なし
- 値の設定範囲
0〜63(10進数)またはDSCP名称を指定します。
指定可能なDSCP名称については,「表19-8 指定可能なDSCP名称」を参照してください。
[コマンド省略時の動作]
なし
[通信への影響]
なし
[設定値の反映契機]
設定値変更後,すぐに運用に反映されます。
[注意事項]
- 送信元アドレスおよび宛先アドレスにnnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn/0と入力したときはanyと表示します。
- 送信元アドレスおよび宛先アドレスにnnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn/128と入力したときはhost nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnn:nnnnと表示します。
[関連コマンド]
ipv6 qos-flow-list
ipv6 qos-flow-group
ipv6 qos-flow-list resequence
remark
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