トラブルシューティングガイド
エクストラネットでのIPv6マルチキャスト通信のトラブルは,まず,「3.12.5 VRFでのIPv6マルチキャスト通信のトラブル」を確認し,各VRFでマルチキャスト通信ができることを確認してください。次に,以下の確認を行ってください。
表3-56 エクストラネットでの確認内容
項番 確認内容・コマンド 対応 1 中継先VRFから送信元のアドレスへのユニキャスト経路が,期待するVRFまたはグローバルネットワークであることを確認してください。
show ipv6 rpf正しくない場合はユニキャストエクストラネットの設定を見直してください。 2 エクストラネットで使用するIPv6マルチキャストアドレスに対応するプロトコル(PIM-SMまたはPIM-SSM)が,中継先VRFと上流側VRFで同じであることを確認してください。
show running-configプロトコルが異なる場合は,中継先VRFと上流側VRFで同じプロトコルとなるIPv6マルチキャストアドレスを使用してください。 3 上流側VRFで,送信元アドレスへのユニキャスト経路が,さらに別のVRFになっていないか確認してください。
show ipv6 rpf上流側VRFで,送信元アドレスへのユニキャスト経路がそのVRF内の実インタフェースであるVRFとなるようにしてください。 4 PIM-SM VRFゲートウェイを使用する場合,上流側VRFに(*,G)エントリが生成されていることを確認してください。また,該当する(*,G)エントリの表示項目Flagsに"V"が表示されていることを確認してください。
show ipv6 mroute(*,G)エントリが正常に生成されていない場合,上流側VRFのIPv6マルチキャスト経路フィルタリングにエクストラネット通信で使用するIPv6マルチキャストアドレスが,ホストアドレス指定で許可されていることを確認してください。 5 PIM-SM VRFゲートウェイを使用する場合,上流側VRFで生成された(*,G)エントリの下流インタフェースに中継先VRFが表示されていることを確認してください。
show ipv6 mroute上流側VRFの(*,G)エントリのdownstreamに中継先VRFが存在しない場合,上流側VRFのIPv6マルチキャスト経路フィルタリングのホストアドレス指定をしているroute-mapに,中継先VRFが許可されていることを確認してください。
なお,route-mapのmatch vrfによる個別VRF指定がない場合は,すべてのVRFが中継先として許可されています。6 show ipv6 mrouteで上流インタフェースのVRF表示に"(denied)"が表示されている場合は,上流側VRFのIPv6マルチキャスト経路フィルタリングが正しく設定されていません。コンフィグレーションで上流側VRFのIPv6マルチキャスト経路フィルタリングを確認してください。
show ipv6 mroute
show running-config上流側VRFのIPv6マルチキャスト経路フィルタリングにエクストラネット通信で使用するIPv6マルチキャストアドレスと中継先VRFを許可していることを確認してください。
なお,IPv6マルチキャスト経路フィルタリングにIPv6マルチキャストアドレスおよびVRFが個別指定されていない場合は,IPv6マルチキャストアドレスおよびVRFのすべてが許可されています。
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