運用コマンドレファレンス Vol.2
[機能]
自装置が切り戻し抑止状態で状態遷移を行うコマンドです。
自装置がマスタであればバックアップに遷移します。
自装置がバックアップであればマスタに遷移します。
[入力形式]
swap vrrp [-f] interface <Interface_Name> [vrid <VRID>]
[パラメータ]
- -f
- 確認メッセージなしでコマンドを実行します。
- interface <Interface_Name>
- 仮想ルータを定義しているイーサネットインタフェース名称を指定します。
- vrid <VRID>
- 仮想ルータの識別子を指定します。
[使用者レベル]
一般ユーザ
[実行例]
現在マスタとして稼働しているイーサネットインタフェース名"Department1"のVRID"1"をバックアップへ遷移させます。
図2-36 仮想ルータの統計情報カウンタクリア
> swap vrrp interface Department1 vrid 1 Exchange VRRP OK? (y/n): y >
[ユーザ通信への影響]
なし
[応答メッセージ]
表2-33 swap vrrpコマンドの応答メッセージ一覧
メッセージ 内容 no entries. 該当する仮想ルータがありません。 Can't execute. その他の要因で実行できません。 Command execution cannot be performed to owner's virtual router. アドレス所有者の仮想ルータに対してコマンド実行はできません。 Command execution cannot be performed to owner's virtual router of an initial state. 初期状態の仮想ルータに対してコマンド実行はできません。 Can't execute this command in standby BCU. 本コマンドは待機系RM上では実行できません。
[注意事項]
- 優先度の低い,または優先度が同じ(デフォルトの優先度使用時も含む)仮想ルータから投入した場合,マスタに遷移しない場合があります。
- アドレス所有者,またはイニシャル状態の装置に対する入力はできません。
- 切り戻し抑止中に切り戻しコマンドが投入された場合は,コマンドを優先して切り戻しを行います。
- 切り戻し抑止を行っていない状態で,コマンド投入をした場合,切り戻しを行うが,自動切り戻し機能によって優先度が高い装置がマスタに遷移するため,切り戻しが発生していないように見えます。
- コマンド投入により一時的に両装置がバックアップ,またはマスタ状態となりますが,自動的にマスタとバックアップへ遷移します。
- 自装置以外が故障等により切り戻ることができない状態の時に,コマンド投入を行った場合,デフォルトで4秒間通信ができなくなります。
下記の表にコマンド投入結果の一覧を示します。「状態変化しない」が切り戻しが発生していないように見える箇所です。
− 自装置抑止中 自装置抑止なし 他装置抑止中 他装置抑止なし 他装置抑止中 他装置抑止なし 自装置
マスタ自装置と他装置の優先度比較 高 切り替え 切り替え 状態変化しない 状態変化しない 同 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 低 切り戻し 切り戻し 切り戻し 切り戻し 自装置バックアップ 高 切り戻し 切り戻し 切り戻し 切り戻し 同 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 IPアドレスの大きい装置がマスタに遷移 低 状態変化しない 状態変化しない 状態変化しない 状態変化しない 上記の表で使用している用語
- 自装置:swap vrrpコマンドを投入する装置。
- 他装置:自装置以外の装置。
- 切り替え:マスタが最も優先度が高いものから,低いものへ変わる。
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