運用コマンドレファレンス Vol.1

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synchronize

[機能]

運用中のMCの内容を指定されたMCにコピーします。コピーされる内容は,次のとおりです。

  1. 二重化関連情報ファイル
  2. 構成定義情報ファイル
  3. パスワードファイル
  4. ユーザアカウント
  5. ホームディレクトリ
  6. /usr/home/share下のファイル
  7. IPv6 DHCPサーバの装置DUID情報ファイル

[入力形式]

synchronize [{userfile | diff}] <targetMC>

[使用者レベル]

ルータ管理者

[パラメータ]

userfile
ホームディレクトリ下で作成したファイルおよび/usr/home/share下で作成したファイルもコピーされます。

diff
指定MCとの間の同期状態を表示します。同期が必要か判断するときに指定します。

<targetMC>
コピー先のMCを指定します。
secondary(運用系予備MC)
slot0(運用系MCスロット0)
slot1(運用系MCスロット1)
standby:primary(待機系現用MC)
standby:secondary(待機系予備MC)
standby:slot0(待機系MCスロット0)
standby:slot1(待機系MCスロット1)

[実行例]

待機系の現用MCに同期を実行します。

# synchronize standby:primary [Enter]キー押下

同期するか確認メッセージを表示します。

Synchronize OK? (y/n): _

ここで‘y’を入力した場合,同期します。

ここで‘n’を入力した場合,同期せずコマンドプロンプトに戻ります。

#

[ユーザ通信への影響]

なし

[応答メッセージ]

表6-6 synchronizeコマンドのメッセージ一覧

メッセージ 内容
Can't execute this command in standby rm. このコマンドは待機系RMでは実行できません。
Can't execute against primary MC. 現用MCに対しては実行できません。
Can't execute for software version mismatch. MCのS/Wバージョンが不一致のため実行できません。
Can't execute against standby's MC for this system. このシステムでは待機系のMCに対して実行できません。
Can't execute against standby's MC because operation mode is simplex now. 現在システムが一重化モードのため,待機系のMCに対して実行できません。
Synchronization files open failed. 同期するファイルのオープンに失敗しました。
Synchronization files copy failed. 同期するファイルのコピーに失敗しました。
There is nothing mismatch items. Need not synchronize. すべて一致しています。同期する必要はありません。
There are some mismatch items. But need not synchronize. 不一致項目がありますが,同期する必要はありません。
There are some mismatch items. Please execute synchronize. 不一致項目があります。同期してください。
Configuration file is already opened, configuration file do not copy. コピー元の構成定義ファイルがopen中のため,構成定義ファイルのコピーが失敗しました。
Configuration file copy failed because cached configuration file create failed. キャッシュの構成定義へのコピーができなかったため,構成定義ファイルのコピーが失敗しました。
Configuration file do not copy to standby RM because standby RM is not ready. 待機系RMが運用状態でなかったため,構成定義ファイルのコピーが失敗しました。
Configuration file do not modified to standby RM because configuration file is opened in standby RM. 待機系RMの構成定義がオープン中のため,構成定義ファイルのコピーが失敗しました。
Configuration file do not modified to standby RM because standby RM is not ready. 待機系のRMと通信ができなかったため,構成定義ファイルの変更が失敗しました。
Configuration file copy failed. その他の要因で構成定義ファイルのコピーに失敗しました。

[注意事項]

  1. 本コマンドはルータ管理者だけ実行可能です。
  2. MCのS/Wバージョンが不一致の場合は実行できません。
  3. ユーザアカウントに相違がある場合,現在運用中のユーザアカウントと同じになります。したがって,指定したMCのユーザアカウントが削除される場合があります。
  4. 本コマンドはMCをコピーするコマンドではありません。MCのコピーにはcopy mcを使用してください。
  5. 待機系RMのMCに対して実行した場合,コマンドの実行に時間を要する場合があります。
  6. diffオプション指定時,ホームディレクトリにある.historyファイルも比較対象となるため”home directory”の項目でNGと表示される場合があります。
  7. 待機系RMにログインしている場合はログアウトしてから本コマンドを実行してください。

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