構成定義コマンドレファレンス Vol.1
本装置の識別名称,連絡先,設置場所やリモート運用端末のIPアドレスなどを設定します。
[入力モード]
グローバルコンフィグモード
[入力形式]
- 情報の設定
router name <Router Name> router contact <Contact> router location <Location> router remote_access {<IP Address> [ mask <Mask> | masklen <Masklen> | /<Masklen> ] | <IPv6 Address> [prefixlen <PrefixLen> | /<PrefixLen> ] } [restrict] ] router local_address {<Local IP Address> | <Local IPv6 Address> } router timezone { jst | gmt-14 | gmt-13 | gmt-12 | gmt-11 | gmt -10 | gmt-9 | gmt-8 | gmt-7 | gmt-6 | gmt-5 | gmt-4 | gmt-3 | gmt-2 | gmt-1 | gmt | gmt+1 | gmt+2 | gmt+3 | gmt+4 | gmt+5 | gmt+6 | gmt+7 | gmt+8 | gmt+9 | gmt+10 | gmt+11 | gmt+12 } router login_user <Login user number> router telnet { enable | disable } router rlogin { enable | disable } router ftp { enable | disable } router time_port { enable | disable } router console_speed { <number> | auto } router login_authentication { radius | local } [ { radius | local } ] router config_update auto
- 情報の表示
show router
- 情報の削除
delete router
[サブコマンド入力形式]
なし
[モード階層]
なし
[パラメータ]
- name <Router Name>
- 本装置の識別名称です。お使いになるネットワーク内でユニークとなる名称を設定してください。
- この情報は,SNMPマネージャからSystemグループの[sysName]の名称で問い合わせることで参照できます。また,SNMPのSetオペレーションを用いてSNMPマネージャから本名称を変更できます。SNMPのSetオペレーションを用いて本名称を変更した場合,その名称は構成定義情報に反映されます。本パラメータはRFC1213のsysNameに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
NULLの文字列です。
- 値の設定範囲
60字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲み設定します。入力可能な文字は,英数字と特殊文字です。ただし,入力文字列に,スペースなどの特殊文字を含まない場合,文字列を”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
詳細は,「表1-9 文字コード一覧」を参照願います。
ただし,以下の文字は使用できませんので注意願います。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
- contact <Contact>
- 本装置障害時の連絡先等を設定します。
- この情報は,SNMPマネージャからSystemグループの[sysContact]の名称で問い合わせることで参照できます。また,SNMPのSetオペレーションを用いてSNMPマネージャから本名称の変更もできます。SNMPのSetオペレーションを用いて本名称を変更した場合,その名称は構成定義情報に反映されます。本パラメータはRFC1213のsysContactに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
NULLの文字列です。
- 値の設定範囲
60字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲んで設定します。入力可能な文字は,英数字と特殊文字です。ただし,入力文字列に,スペースなどの特殊文字を含まない場合,文字列を”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
詳細は,「表1-9 文字コード一覧」を参照願います。
ただし,以下の文字は使用できませんので注意願います。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
- location <Location>
- 本装置を設置する場所の名称を設定します。
- この情報は,SNMPマネージャからSystemグループの[sysLocation]の名称で問い合わせることで参照できます。また,SNMPのSetオペレーションを用いてSNMPマネージャから本名称の変更もできます。SNMPのSetオペレーションを用いて本名称を変更した場合,その名称は構成定義情報に反映されます。本パラメータはRFC1213のsysLocationに対応します。
- 本パラメータ省略時の初期値
NULLの文字列です。
- 値の設定範囲
60字以内の文字列を”(ダブルクォート)で囲んで設定します。入力可能な文字は,英数字と特殊文字です。ただし,入力文字列に,スペースなどの特殊文字を含まない場合,文字列を”(ダブルクォート)で囲まなくても入力可能です。
詳細は,「表1-9 文字コード一覧」を参照願います。
以下の文字は使用できませんので注意願います。
ダブルクォート(”),大カッコ始め({),大カッコ終わり(}),シングルクォート(’),セミコロン(;),ドル($),逆シングルクォート(‘)
- remote_access {<IP Address> [ mask <Mask> | masklen <MaskLen> | /<MaskLen>] | [<IPv6 Address> [prefixlen <PrefixLen> | /<PrefixLen> ] } [ restrict ]
- 本装置へログインするリモート運用端末のIPv4アドレス,またはIPv6アドレスを設定してください。IPv4アドレスの場合,マスクを設定することでログインできる端末をネットワーク単位にできます。IPv6アドレスの場合,プレフィックス長を設定することで,ログインできる端末をネットワーク単位にできます。IPv4,IPv6合計で最大128個まで設定できます。また,restrictを指定することでリモート運用端末から本装置へのログインを不可にできます。
- 本パラメータ省略時の初期値
リモート運用端末からのログインができません。
- 値の設定範囲
<MaskLen>には0〜32の値が指定可能です。
<IPv6 Address>には次のアドレスの指定はできません。
IPv6リンクローカルアドレス,<IPv6 Address>%<Interface Name>形式のアドレス,IPv6マルチキャストアドレス
<Prefixlen>には0〜128の値が指定可能です。
- local_address {<Local IP Address> | <Local IPv6 Address>}
- 本パラメータは,装置自体にIPv4アドレス,またはIPv6アドレスを設定するために使用します。本アドレスは,以下のプロトコルで使用します。また,回線のインタフェースに設定したアドレスと同じアドレス,または同一サブネットとなるアドレスを設定しないでください。
- BGP使用時:
インターナルピア,ルーティングピア,または外部ピアのピアリングに使用するIPv4アドレスとして使用できます。(bgpコマンドのlcladdrパラメータ参照)
- BGP4+使用時:
インターナルピア,ルーティングピア,または外部ピアのピアリングに使用するIPv6アドレスとして使用できます。
(bgp4+コマンドのlcladdrパラメータ参照)
- PIM-SM使用時:
ランデブーポイント候補およびブートストラップルータ候補のIPv4アドレスとして使用します。(pimコマンドのcandidate-rpおよびcandidate-bsrパラメータ参照)
- SNMP使用時:
SNMPマネージャへのTrap通知フレーム内のagent addressの値として使用します。(IPv4だけ)
なお,メモリ上に記憶した運用構成定義情報を変更した場合は,メモリ上に記憶した運用構成定義情報をMCに格納後,bootコマンドを使用して装置を再起動してください。装置が再起動するまでは,変更前のアドレスが使用されます。
- IPv6 PIM-SM使用時:
ランデブーポイント候補およびブートストラップルータ候補のIPv6アドレスとして使用します。(「pim6」コマンドのcandidate-rpおよびcandidate-bsrパラメータ参照)
またカプセル化時のユニキャスト通信時の送信元アドレスとしても使用します。(「解説書 Vol.1 17.4.1 IPv6 PIM-SMの動作」参照)
- 本パラメータ省略時の初期値
local_addressは設定されていません。
- 値の設定範囲
<Local IPv6 Address>には次のアドレスが指定可能です。
下位64ビットが0以外のIPv6グローバルアドレス
- timezone { jst | gmt-14 | gmt-13 | gmt-12 | gmt-11 | gmt -10 | gmt-9 | gmt-8 | gmt-7 | gmt-6 | gmt-5 | gmt-4 | gmt-3 | gmt-2 | gmt-1 | gmt | gmt+1 | gmt+2 | gmt+3 | gmt+4 | gmt+5 | gmt+6 | gmt+7 | gmt+8 | gmt+9 | gmt+10 | gmt+11 | gmt+12 }
- 本パラメータは,装置のタイムゾーンを設定します。メモリ上に記憶した運用構成定義情報を変更した場合は,メモリ上に記憶した運用構成定義情報をMCに格納後,「運用コマンドレファレンス Vol.1 reload」を使用して装置を再起動してください。装置が再起動するまでは変更前のタイムゾーン情報が使用されます。
- 本パラメータ省略時の初期値
タイムゾーンは設定されていません。
- 注意事項
タイムゾーンを変更後に再起動した場合,再起動中に装置が一度再起動しますが,障害ではありません。
- タイムゾーンの設定値でgmtの後に続く数値はグリニッジ標準時との差分時間です。日本時間の場合はgmt-9となります。
- login_user <Login user number>
- 本パラメータは,装置に同時にログインできるユーザ数を制限するために使用します。
- 本オプション省略時の初期値
同時に4ユーザまでログインできます。
- 値の設定範囲
ログインできるユーザ数を1ユーザ〜5ユーザに設定できます。
- telnet { enable | disable }
- 本パラメータは,リモート運用端末からTELNETプロトコルを使用してのアクセスを制限するために使用します。
- enable:TELNETプロトコルを使用してのログインを許可します。
- disable:TELNETプロトコルを使用してのログインを禁止します。
- 本オプション省略時の初期値
TELNETプロトコルを使用してのログインを許可します。
- rlogin { enable | disable }
- 本パラメータは,リモート運用端末からrloginプロトコルを使用してのアクセスを制限するために使用します。
- enable:rloginプロトコルを使用してのログインを許可します。
- disable:rloginプロトコルを使用してのログインを禁止します。
- 本オプション省略時の初期値
rloginプロトコルを使用してのログインを許可します。
- ftp { enable | disable }
- 本パラメータは,リモート運用端末からftpプロトコルを使用してのアクセスを制限するために使用します。
- enable:ftpプロトコルを使用してのファイル転送を許可します。
- disable:ftpプロトコルを使用してのファイル転送を禁止します。
- 本オプション省略時の初期値
ftpプロトコルを使用してのファイル転送を許可します。
- time_port { enable | disable }
- 本パラメータは,リモート運用端末からtimeプロトコルを使用してのアクセスを制限するために使用します。
- enable:timeプロトコルを使用して,本装置の現在時刻の取得を許可します。
- disable:timeプロトコルを使用して,本装置の現在時刻の取得を禁止します。
- 本オプション省略時の初期値
timeプロトコルを使用しての時刻情報の取得を許可します。
- console-speed { <number> | auto }
- 本パラメータは,CONSOLE(RS232C)の通信速度を設定するために使用します。
- 設定変更時にCONSOLE(RS232C)からユーザがログインしている場合,ユーザがログアウトした後,通信速度が変更されます。CONSOLE(RS232C)からユーザがログイン認証中に,リモート運用端末で通信速度を変更した場合は,認証に失敗する場合があります。
- <number>:1200,2400,4800,9600,19200bps
- auto:コンソールからのBreak信号受信時に通信速度を切り換えるよう設定します。
- 本オプション省略時の初期値
CONSOLE(RS232C)の通信速度を9600bpsに設定します。
- login_authentication { radius | local } [{ radius | local }]
- リモートログイン時に使用する認証方式を指定します。
- 二つまで指定可能です。
- 先に指定した認証に失敗した場合は次に指定した方式で認証を行います。
- Radius:RADIUS認証を使用します。
- Local:/etc/passwd を参照する従来の方式で認証します。
- 本オプション省略時の初期値
従来どおりのlocal認証です。
- config_update auto
- 本パラメータを設定することによって,構成定義コマンドの入力を契機に即時に構成定義情報を運用に反映するようにします。
- 本オプション省略時の初期値
config_update auto省略時は,次に示す構成定義情報を運用に反映する場合に,applyコマンドを実行する必要があります。
次に示す構成定義情報以外に関しては,構成定義コマンドの入力を契機に即時に運用に反映します。
applyコマンドの対象となる構成定義情報
・IPルーティングプロトコル情報
・IPマルチキャストルーティングプロトコル情報
・IPv6 ルーティングプロトコル情報
・IPv6 マルチキャストルーティングプロトコル情報
- 値の設定範囲
なし
- 注意事項
BGPに関するフィルタ定義(attribute-list,network-filter,route-filter,import,export)を運用に反映する場合は,update bgp-filterコマンドを実行する必要があります。
[サブコマンド]
なし
[入力例]
- 本装置の設置場所の設定例です。
(config)# router location "Tokyo office" (config)# show router router location "Tokyo office" (config)#- IPアドレス(192.168.0.1)からのログインを許可する設定例です。
(config)# router remote_access 192.168.0.1 (config)# show router router location "Tokyo office" router remote_access 192.168.0.1 (config)#- ネットワーク(192.168.0.0/255.255.255.0)からのログインを許可する設定例です。
(config)# router remote_access 192.168.0.0 mask1 255.255.255.0 (config)# show router router location "Tokyo office" router remote_access 192.168.0.0 mask 255.255.255.0 (config)#- ネットワーク(3ffe:501:811:ff01::/64)からのログインを許可する設定例です。
(config)# router remote_access 3ffe:501:811:ff01:: prefixlen 64 (config)# show router router location "Tokyo office" router remote_access 192.168.0.0 mask 255.255.255.0 router remote_access 3ffe:501:811:ff01:: prefixlen 64 (config)#- システム情報の表示例です。
(config)# show router router location "Tokyo office" router remote_access 192.168.0.0 mask 255.255.255.0 router remote_access 3ffe:501:811:ff01:: prefixlen 64 (config)#- 設置場所の設定を削除します。
(config)# delete router location (config)# show router router remote_access 192.168.0.0 mask 255.255.255.0 router remote_access 3ffe:501:811:ff01:: prefixlen 64 (config)#- システム情報を削除する例です。
(config)# delete router (config)#- 変更した構成定義情報を即時に運用に反映するようにします。
(config)# router config_update auto (config)# show router router config_update auto !- 構成定義情報を即時に運用に反映する設定を削除し,初期値(デフォルト値)に戻します。
(config)# delete router config_update (config)# show router router !
[関連コマンド]
bgp(BGP情報)
bgp4+(BGP4+情報)
pim(PIM情報)
pim6(IPv6 PIM情報)
snmp(SNMPマネージャの登録)
update
apply
[関連コマンド]
なし
[注意事項]
- 本コマンドでリモート運用端末のIPv4アドレス,IPv6アドレスまたはネットワークアドレスを設定しない場合,リモートからのアクセスができませんので注意願います。
- SNMPマネージャからname,contact,locationの情報を参照する場合,snmp構成定義コマンドでSNMPマネージャの登録が必要です。
- ログインユーザ数を設定してもログイン中のユーザはログアウトしません。またtelnet,rlogin,ftpでのアクセスを禁止しても,すでにアクセス中のセッションには影響しません。
- telnet,rlogin,ftpでのアクセスを禁止しても,本装置から他の装置へのtelnet,rlogin,ftpは禁止されません。
- local_addressパラメータで設定されたIPv4アドレス,IPv6アドレスを個別に削除する場合は,パラメータ削除指定と同時に削除するアドレスを指定してください。
- IPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報の変更を行い,applyコマンドを実行していない場合,本コマンドを入力するとコマンドの実行前にapplyコマンドを自動で実行し,変更したIPルーティングプロトコル情報,IPマルチキャストルーティングプロトコル情報が運用に反映されます。
- BGPに関するフィルタ定義(attribute-list,network-filter,route-filter,import,export)を運用に反映する場合は,update bgp-filterコマンドを実行する必要があります。
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