alaxala

2008年5月30日

階層化シェーパの動作説明

図1の例のように、一つの物理回線(図では1Gbpsの通信容量と仮定)の中に複数のユーザのトラフィックを通すことを考えます。さらに、各ユーザは、Web閲覧のためのデータ通信や、電話のための音声通信、テレビ会議のための映像通信などを行うと仮定します。

図の例では、ユーザ1は10Mbps、ユーザ2は50Mbpsの通信帯域が利用できることが保証されています。またユーザ2に着目すると、保証された50Mbpsの帯域の中で、たとえば遅延の影響を受けやすい、音声トラフィックや、映像トラフィックを優先的に送るなど、アプリケーション毎の優先制御が可能です。

階層化シェーパを使用した場合、上記のように細かな保証帯域設定が可能であり、加えて、例えば回線全体で使われていない空き容量があれば、各ユーザが一時的にユーザに保証されている帯域を超えて、空き容量部分を追加で利用することが可能です。図1の例では、ユーザ2が一時的に大量データをダウンロードする必要が生じた場合、ユーザ1が通信を行っていなかったとすると、ユーザ1に割当てられている10Mbpsをユーザ2が一時的に追加帯域として利用することができます。

階層化シェーパの動作説明

階層化シェーパを利用することにより、上述のように、厳密な帯域保証と、柔軟で効率的な回線利用を両立させることが可能となります。