クラウドの発展は、企業の情報システムに大きな変革をもたらしました。デマンドに応じて即座に拡張・縮小が可能なITリソースにより、ビジネスの効率やスピードは劇的に改善されています。一方で、社外のITリソースへの依存度が高まったことにより、ネットワークリーチャビリティの重要性が増しています。ネットワークの停止はビジネスの停止と同義であり、これまで以上の信頼性や可用性が必要とされているのです。特に、あらゆる通信が集中するコアスイッチでは、高い信頼性を確保しなければなりません。
さらには、システムの規模や要件などに応じて適正なコストで構築できるか、いかにして運用管理の負担を減らすか、なども信頼性に勝るとも劣らない重要なポイントです。
これらのニーズを同時に満足するネットワーク、それがいま企業で求められています。
企業のネットワーク管理者が、無視できないポイント
- コスト削減や省スペースの観点で、最適なコアススイッチを選択
- 「止まらない」に加え、シンプルで手間のかからないネットワーク
- 将来のトラフィック増加などに備え、柔軟性や拡張性を考慮した構成
企業によって異なる事情にあわせ、適正コストでの選択が可能なラインナップ
信頼性の確保が重要視される企業ネットワークのコアスイッチは、シャーシ型で構成されるのが主流でした。しかし、ネットワーク規模によってはオーバースペックであり、投資の適正化という点が課題となっていました。アラクサラなら、ネットワーク規模やコストに合わせて、コアスイッチの柔軟な選択が可能です。
規模 | 機種 | 特長 | 冗長化 |
---|---|---|---|
大 | AX6000S | 収容条件が大きく、拡張性に優れたシャーシ型スイッチ | FTスイッチ(装置内冗長) |
中 | AX4600S | コストパフォーマンスと拡張性を両立させた、クロスオーバー型スイッチ | Virtual Redundant System (VRS) |
小 | AX3800S | 1G/10G混在環境に最適なボックス型スイッチ | スタック機能 |
AX3600S | ギガビットLANに最適なボックス型スイッチ |
上記のラインナップは「フォールト・トレラント・ネットワーク(FTネットワーク)」に対応しており、いずれを選択した場合でも高い信頼性を確保することが可能です。
複雑なクモの巣ネットワークはもう要らない、キーワードは「シンプルな冗長」
従来の企業ネットワークでは、STPやVRRPなどのプロトコルによる冗長化が主流でした。このクモの巣にも似たスター型トポロジーで構成されたネットワークでは、システムの肥大化に伴って増大した複雑さが、トラブルの要因となっています。特に、ネットワーク全体のダウンを誘発しかねないループ障害は、大きな悩みのタネといえるでしょう。
この問題の根本解決には、オールリンクアグリゲーションによるシンプルな冗長である「フォールト・トレラント・ネットワーク(FTネットワーク)」が最適です。FTネットワークは、 STPやVRRPなどのプロトコルが不要 (プロトコルレスの冗長)であり、コアスイッチに複数の選択肢を用意しています。
冗長機能 | 特徴 |
---|---|
FTスイッチ |
|
Virtual Redundant System (VRS) |
|
スタック機能 |
さらに、回線の冗長はリンクアグリゲーションを併用することで、信頼性を高めています。
- 論理的にループが発生しないネットワーク構成 (ループ障害の排除)
- 全ての回線を有効活用できる (バックアップ回線のムダを排除)
- 仕組みがシンプルなので簡単に切り替わる (切替失敗のリスクを低減)
ネットワーク規模やコストに合わせてコアスイッチを柔軟に選択し、FTネットワークでシンプルかつ高信頼なシステムを構成する。これからの企業ネットワークのスタンダードを、アラクサラは提供します。
需要に応じて拡張可能なネットワークインフラを実現
必要になった時に、必要な分だけリソースを拡張したいという投資最適化の要求は、ネットワークの世界でも急速に高まっています。
スマートデバイスや次世代高速無線LAN(IEEE802.11ac)の普及、サーバやストレージの仮想化など、トラフィック増加の要因は多数ありますが、インフラ増強のタイミングを予測するのは非常に困難です。この課題に対しては、10Gマイグレーションが容易で、投資効率の良いコアスイッチであるAX4600SやAX3800Sが最適な回答となります。
また、フロアスイッチでも拡張を意識しておくことが賢い選択です。スタック機能に対応したAX2500Sであれば、スモールスタートが可能で最大4台まで増設することができます。オフィスの人員変動にあわせ、ポート数が不足してきたら装置を増設すれば良く、一元管理もできるので運用の手間は増えません。
部署間のセキュリティを論理的に確保
組織内の情報セキュリティ対策としては、ネットワーク・パーティションが最適です。仮想的に部署ごとのネットワークを構築し、セキュリティを確保することで、情報漏えいのリスクを減らすことが出来ます。
高速無線LANへの対応
ギガビットに対応したPoEスイッチであるAX2230Sは、次世代高速無線LAN(IEEE802.11ac)でもパフォーマンスを十分に発揮することが出来ます。
夜間や休日のムダな電力をカット
ネットワークを使わない夜間や休日の節電対策には、コアスイッチの性能を落としたり、フロアスイッチをスリープ状態にする「ダイナミック省電力システム」が有効です。また、アラクサラのスイッチはトップランナー基準をクリアしているため、既存の装置とリプレースするだけで大きな省エネ効果が見込めます。
リプレースサイクルの長期化
システム管理者は、TCO削減のためネットワーク機器のリプレース期間を長く取りたいという考えがあるでしょう。アラクサラの「ロングライフソリューション」なら、最長10年間の長期サポートと、良好な温度環境の維持を支援する機能の提供により、ネットワークの長期安定稼働を実現します。
ネットワーク構成イメージ
スイッチ
L3シャーシ
- AX6700S/
AX6600S/
AX6300Sシリーズ -
キャリアクラスの高信頼・高機能はそのままに、「止まらないネットワーク」を実現するエンタープライズ向け10ギガビットスイッチ。
大規模ネットワークに最適な高信頼コアスイッチ(FTスイッチ)。
- AX4600Sシリーズ
-
ボックス型の手軽さとシャーシ型の拡張性の両立を追求した、未踏の領域を切り拓くハイパフォーマンスなクロスオーバー型スイッチ
大~中規模ネットワークに最適な高信頼コアスイッチ(VRS機能)。
L3ボックス
- AX3800Sシリーズ
-
中小規模ネットワークのコアスイッチや高速大容量化の著しいデータセンターに最適な、10G多ポート収容ボックス型レイヤ3スイッチ。
小規模ネットワークに最適な高信頼コアスイッチ(スタック機能)。
- AX3600Sシリーズ
-
基幹ルータの高信頼・高機能をコンパクトに凝縮し、コアから拠点接続まで幅広いシーンに最適なギガビットレイヤ3スイッチ。
小規模ネットワークに最適な高信頼コアスイッチ(スタック機能)。
L2ボックス
- AX2500Sシリーズ
-
フロアからディストリビューションまでレイヤ2環境のあらゆる悩みを解決する、高機能と高信頼性をめざしたハイエンドのギガビットレイヤ2スイッチ。
スタックでスモールスタートが可能なフロアスイッチ。
- AX2200Sシリーズ
-
高速性とハイコストパフォーマンスを両立した、モバイル環境のフロアスイッチに最適なギガビットレイヤ2スイッチ。
無線APの収容に最適(PoE対応)。
- AX1200Sシリーズ
-
ネットワークエッジで高セキュリティを確保する、ファーストイーサネット・レイヤ2スイッチ。
無線APの収容に最適(PoE対応)。
ネットワークマネジメント製品
- Open Autonomic Networking (OAN)
-
OAN(Open Autonomic Networking)コンセプトに基づく先進の管理ツール群。ネットワークを統合的・効率的にマネージメントできる機能と、わかりやすいGUIによる高度な作業の自動化により、運用性を飛躍的に向上。
- フォールト・トレラント・ネットワーク
- 「止まらないネットワーク」を実現するフォールト・トレラント・ネットワーク(FTネットワーク)。システムの信頼性を高め、かつシンプルなネットワークを構築することができます。
- セキュア仮想ネットワーク
- セキュリティインシデントの効果的な防止策は、ネットワークのセキュリティレベルを仮想化技術により、高度に確保することで対応できます。
- ネットワークの仮想化
- ネットワークの仮想化を低コストで実現し、セキュリティの確保、運用管理の負荷を低減する「ネットワーク・パーティション」。
- PoE (Power over Ethernet)
- LAN ケーブルで電力を供給することで、高速無線アクセスポイントや IP電話、監視カメラなどの敷設時に電源工事が不要になります。
- ダイナミック省電力システム
- 必要なとき必要な部分に電力供給し、不要な部分は電力供給を削減・停止して、ムダな電力消費を抑えます。システム全体の省電力化を目指した先進的な技術です。
- 省エネ法への取り組み
- アラクサラは、環境技術への先駆的・継続的な取組みにより、省エネ法をいち早く遵守し、トップランナー基準をクリア。これにより、大きな節電効果を得ることができます。
- ロングライフソリューション
- 長期使用のニーズに応え、設備投資の低減や環境負荷軽減を実現するロングライフソリューション。最長10年の長期稼動が可能です。