クラウドコンピューティングの導入により、ITインフラの「集約と共有」が実現できます。企業ネットワークは、システムのクラウド化を考慮して構築する必要がありますが、ネットワークの信頼性確保が重要なファクターです。特に、多くのトラフィックが集中するコアスイッチは、高い信頼性を確保しなければなりません。従来からの、性能や収容条件を重視したシャーシ型スイッチによる対応だけでなく、コストや省スペースを重視したボックス型スイッチでの対応も、ユーザは必要としています。
さらに、高速無線LAN(IEEE802.11n)の本格的な普及などによって、データ量の急増とトラフィックの集中が進み、有線・無線を問わずネットワークインフラの高速化が必須となります。
また、セキュリティリスクへの対処という課題も依然として存在しています。情報漏えいや標的型攻撃などの新たなリスクが次々と出現し、セキュリティ対策が企業にとって大きな負担となっています。
以上のように、企業ネットワークを構築する際には、大きく3つの課題があります。
システムの信頼性向上 |
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ネットワークインフラの高速化 |
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新たなセキュリティインシデントから企業の資産価値を守る |
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クラウド化によって各種システムの無停止サービスが当たり前となり、ネットワークに対する信頼性と可用性の確保が重要な課題となっています。従来は、STPによる冗長化が主流となっていましたが、ネットワークの複雑化を招きトラブルの要因となりがちです。オールリンクアグリゲーションで構成されるアラクサラの「フォールト・トレラント・ネットワーク(FTネットワーク)」は、プロトコルレスのシンプルな高信頼ネットワークを実現します。
従来の企業ネットワークのコアスイッチは、シャーシ型で構成されるのが主流でした。しかし、ネットワーク規模によってはオーバースペックの場合もあり、投資の適正化という点で課題となっていました。
アラクサラなら、ネットワーク規模によってコアスイッチを柔軟に選択可能です。収容条件の大きなシャーシ型スイッチ「AX6000Sファミリ」、1G/10Gの混在環境にも対応できるボックス型スイッチ「AX3800Sシリーズ」、ギガビットLANに最適なボックス型スイッチ「AX3600シリーズ」の中から選択することで、ネットワーク規模に最適な投資が可能です。
高速無線LAN(IEEE802.11n)の本格的な普及により、1GインタフェースのPoE(IEEE802.3af)/PoE+(IEEE802.3at)給電スイッチが求められています。そのような環境には、最大30Wの電力供給が可能なPoE+規格に対応した、ボックス型スイッチのAX2230Sが最適です。また、従来より多くの電力を必要とする新たな機器(シンクライアント、ディジタルサイネージなど)へ電力を供給するため、60W PoEにも対応しています。
ネットワークレベルでの主な情報セキュリティ対策には、フィルタ機能によるトラフィック制御がありますが、運用が煩雑になる等の課題があります。アラクサラの「セキュア仮想ネットワーク」ソリューションは、運用の煩雑さという課題を取り除きながら、ネットワークを分離することで、高いセキュリティを確保することができます。
ネットワークを使わない夜間や休日はコアスイッチの性能を落とし、さらにフロアのスイッチをスリープ状態にする「ダイナミック省電力システム」の機能は、節電対策にも有効です。また、アラクサラのスイッチはトップランナー基準をクリアしているため、既存の装置とリプレースするだけで大きな省エネ効果が見込めます。