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経営視点でITインフラの効果を最大化するアラクサラのファシリティマネジメント

SUMMARY

今、日本社会全体が省電力化・インフラやリソースの有効活用に注目しています。アラクサラが提唱するファシリティマネジメントは、長期の経営視点で、ITインフラのコストを最小化・効用最大化・フレキシビリティ・社会環境対応を実現するコンセプト。
ここでは、具体的なソリューションとなる「ロングライフソリューション」の解説を交え、今後アラクサラがITインフラにもたらす新しい付加価値を説明します。

今こそITインフラ投資にファシリティマネジメントの概念が必要

「最小限のコストで、ITインフラや既存のリソースを最大限に有効活用したい」。これはIT投資・IT戦略における究極のニーズです。
抑えたいのは、導入コストだけではありません。どの企業も、日々の運用コストやリプレース費はもちろん、稼働エネルギーもできるだけ抑制し、長期間にわたって最大限の効果を得ることを望んでいます。これまでのように4~5年単位でITインフラを捉えるのではなく、長期視点に立って戦略投資を行うことは、企業の社会的ミッションになるでしょう。
経営管理の分野では、「インフラや資産を経営観点で有効活用する」という手法があります。それがファシリティマネジメントです。
本来、ファシリティマネジメントが対象とするのは、不動産や建物、設備といった資産です。これをただ保全維持するのではなく、経営視点でより良い状態に管理するのが、ファシリティマネジメントの特徴です。
アラクサラでは、このファシリティマネジメントの概念をITインフラの分野に適用することで、これからの社会に必要とされるITのあり方を提唱しています。この概念は、企業のIT投資効果をより向上させると共に、より社会に貢献する企業活動を支援するものです。

ファシリティマネジメントの概要

4つの軸でITインフラ投資を評価する

ファシリティマネジメントでは、ITインフラに対して4つの視点を持つことを提唱しています。具体的には、「コスト最小化」「効用最大化」「フレキシビリティ」「社会・環境対応」の4つです。ITインフラのライフサイクル全体でコストを最小化し、その効用を最大限に高めると共に、企業の成長や経済環境の変化に合わせた柔軟性を確保、さらにISO14001や省電力化といった社会ニーズに適応するインフラが、理想とする姿です。

より良いネットワークインフラの要件

これまで、ITインフラ投資に対しては、機能や性能、価格比較を基準とする考え方が一般的でした。しかし、省電力や低エネルギー運用が求められている今日、単純な機能比較だけでITインフラ投資を決めるわけにはいきません。またクラウドコンピューティングにより、「所有」から「利用」へと使い方が変わる中、より広い視点に立って、経済性やフレキシビリティを検討することが必要になります。なぜなら近い将来、企業のITインフラは、自社のコアコンピタンスやノウハウが詰め込まれた独自の社内システム(オンプレミス)とクラウドサービスとの併存となり、比較する対象が製品ではなく「製品とサービス」「サービスとサービス」になるからです。居住地を選ぶ際、面積と価格だけではなく、立地条件や環境、交通網の整備、発展性などを考慮して選択するのと同じことです。

インフラ投資に対する視点の変化

さて、アラクサラはこのファシリティマネジメントの概念をどのように具現化しているのでしょう。具体的には、ネットワーク製品の運用管理機能において、ファシリティマネジメント機能を強化し、また機能を補完するソリューションを提供しています。このファシリティマネジメント機能は、従来の運用管理機能と異なり、あくまでITインフラのコスト最小化、効用最大化、フレキシビリティの向上、社会・環境への対応を実現する機能となります。ネットワーク機器の機能や性能を向上させるというより、ITインフラそのものをより改善改良させる機能です。

ファシリティマネジメント機能の概念

例えば、ここでいうコスト最小化とは、単純な販売価格のことではありません。例えばサーバをはじめとするIT機器の場合、製品寿命やサポート期間に合わせ、4~5年ごとにリプレースするのが一般的でした。つまり10年という長期スパンで見たら、2回投資が必要になります。
10年間にわたって自社製品をサポートするメーカーはほとんどありません。つまりユーザ側にとってみれば、製品を長期運用したくても、サポートが切れるために、リプレースせざるを得ないのです。アラクサラはこうした状況に対し、ユーザ視点に立って考え、長期にわたって必要となるコスト全体を最小化し、最大の効果を得られる仕組みを提案しています。

長期安定稼動を実現するロングライフソリューション

このファシリティマネジメントの概念がそのままサービス化されているのが、「ロングライフソリューション」です。これは最長10年間のサポートと、良好な稼働環境を維持する機能を提供し、長期安定稼働のネットワークインフラを実現するソリューションです。保守サポートは、製品の販売終了をしてから数年間で切れてしまうのが普通ですが、アラクサラではビジネスパートナーを対象に、販売終了に関係なく製品出荷から最長10年間のサポートサービスを開始しました。エンドユーザ企業は、アラクサラの販売パートナーを通じてこのサポートを受けられます。これにより、長期間にわたるITインフラの稼働が保証され、ITインフラの再投資メンテナンス費を大幅に削減できます。またこのソリューションは、サポートだけでなく、長期にわたって製品の稼働を良好に保つ機能を合わせて提供しています。具体的には、「冷却重視のファン制御機能」と、「温度ログ機能」であり、両方ともファシリティマネジメント機能を適用した例となっています。ネットワーク機器が常に良好の状態で稼働するには、温度設定が重要なポイントです。故障率を下げ、メンテナンス費を削減するには、製品内部の温度上昇を防ぐと共に、稼働環境の温度をモニタリングする仕組みが必要になるのです。
アラクサラの冷却ファン制御機能は、通常よりも積極的に冷却ファンを回転させ、機器内部の温度上昇を抑制。加えて、稼働環境の温度をモニタリングし、6時間ごとの平均温度を記録して2年間ログとして保存する温度ログ機能を搭載しました。普通の温度計はほとんどのスイッチ製品に付属していますが、2年間にわたり温度ログを蓄積できるのは、アラクサラの製品だけです。この温度ログ機能により、良好な稼働環境を保って製品寿命を維持できるのです。ユーザ側には、「温度管理用の設備を自前で準備し、運用する」という手間はいっさいかかりません。
この機能があればこそ、10年間という長期サポートが担保されるわけです。
ロングライフソリューションはこのように、長期サポート・稼働環境維持により、コストを最小化して、長期運用と効用を最大化するソリューションなのです。

ファシリティマネジメント機能の適用例

ネットワーク上の情報を収集分析しITインフラに新たな価値を提案

コストを最小化して効用を最大化することはもちろん、ニーズに合わせてリソースの柔軟性を確保することも必要です。さらには、企業の社会的責任として、省エネ運用といった社会・環境要件に合わせ、ITインフラを進化させていくことも、大きな経営課題になると考えられます。その時、アラクサラが提唱するファシリティマネジメントの概念やソリューションは、この社会的な課題に対する1つの解になります。
アラクサラでは、将来的にファシリティマネジメント機能をさらに充実させ、ネットワークを通じて装置で収集した情報を集約し、異常値の早期発見などに活かしていく方向性も考えています。また増加する収集ログを分析することで、ユーザ側には一切負荷をかけず、サポートや製品メンテナンスが一層向上していくと予想されます。さらに、機器の消費電力を調整する節電ソリューションも、ファシリティマネジメントを構成するテクノロジーです。例えば「中央センターで電力供給量に合わせた柔軟な運用を可能にする」といった新しい展開が期待できます。
こうして将来的には、システムの稼働状況をモニタリングするだけの運用管理から、インフラそのものの価値向上を実現する次世代の“運用管理”のあり方や、不動産ではないITインフラの“ファシリティマネジメント”へと、新たな価値創造が実現できるでしょう。アラクサラは、ファシリティマネジメントを提唱するだけでなく、ユーザ企業と共にこのソリューションを成長させ、次のバリューを提案いたします。

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