日本発のNETCONF実装仕様がIETFでRFCに採択
~ネットワーク管理をWebアプリケーションとして容易に実現~
2008年11月10日
アラクサラネットワークス株式会社
アラクサラネットワークス株式会社(本社: 神奈川県川崎市 代表取締役社長 和田宏行 以下アラクサラ)は、IETF*1のRFC4741~4744,5277*2で規定されているNETCONF*3によってネットワーク管理を実現する方式について提案を行い、RFC5381「Experience of Implementing NETCONF over SOAP」として採択されました。
インターネット技術の普及に伴い、企業内で使用される業務アプリケーションもWebアプリケーションとして実装されることが一般的になっています。これを受けて、各種のシステム管理アプリケーションのWebアプリケーション化が進んでいます。採択されたNETCONFの実装は、ネットワーク管理のWebアプリケーション化を容易に実現可能とするものです。
RFC5381として採択されたのは、ネットワーク装置と管理装置間でSOAP*4を使用してNETCONFのやり取りを行うための実装方法を明確化するものです。本RFCの実装の特長は、以下のとおりです。
アラクサラでは、2006年2月に発表したON-API (Open Networking Application Program Interface)として世界で初めて、SOAPを使用したNETCONFの実装を行い、2006年11月にIETFでの最初の提案を行いました。その後積極的に発表、デモを実施した結果、今回の採択に至ったものです。
ネットワーク管理、制御の方法としては、従来からCLI、SNMPなどが広く利用されております。しかしながら、CLIはメーカーごと、装置ごとに独自のコマンド体系を採用しており、またSNMPは機能拡張への適応性が低いため、新たな機能が実装される場合に、独自の拡張となる場合が多くなっております。このため、新たな装置の導入や機能導入時に、ネットワーク管理システムの大幅な変更が必要となることなどが問題となっていました。NETCONFは、装置制御用のデータとしてデータモデル記述言語であるXMLを採用しているため、装置の実装に依存しない、ネットワーク管理システムが実現できます。
アラクサラは、本RFCを実装した製品として、アプリケーションインタフェース開発キットAX-ON-API-SDK(2006年2月発表)、ネットワーク管理システムAX-Config-Master(2006年6月発表)を販売しております。また、これらをOAN(Open Autonomic Networking)としてコンセプト化してまいりました。さらに、アラクサラのビジネスパートナーや大学、研究機関、ISV(独立系システムベンダ)など、50を越える企業や団体が、本技術を応用して、クラウドコンピューティング環境における、ネットワーク管理・制御を容易に実現するソリューション開発を進めております。
今後、アラクサラは、NETCONFによるVLANやACLのデータモデルの標準を進めて行くことで、更なるネットワーク運用の容易化を推進してまいります。
関連プロトコル等の相互関係
アラクサラネットワークス株式会社は、「快適で安心して使えるネットワークを世界の人々に提供し、豊かな情報通信社会の実現に貢献」を企業理念としています。情報ライフラインを支える概念としてギャランティード・ネットワークを提唱し、ネットワーク構築に必要な基幹系ルータおよびスイッチの開発から設計、製造、販売、保守のサービスを提供しています。
会社名 | アラクサラネットワークス株式会社 |
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設立日 | 2004年10月1日 |
代表者 | 代表取締役社長 和田 宏行 |
資本金 | 55億円 |
所在地 | 神奈川県川崎市幸区鹿島田890 新川崎三井ビル西棟 |
従業員数 | 約320名 (2008年3月末現在) |
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